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今日のアフリカ

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バッタの被害とその背景

2020/02/11/Tue

東アフリカでバッタの被害が拡大していることは、すでに広く報じられている。バッタはアラビア半島で大量発生し、ソマリア、エチオピア、ケニアに大きな被害を与えた。プントランドでは「国家的緊急事態」が宣言され、ウガンダやタンザニアにも被害の拡大が懸念されている。
 2月7日付ルモンド紙は、FAOの記者会見に基づいて、被害拡大の背景を報じている。それによれば、2018年春にインド洋のサイクロンの影響でアラビア半島に豊富な雨が降ったことが、バッタの繁殖の始まりであった。2019年初めにはイランやイエメンに侵入が確認されたが、イエメンは内戦のため有効な対策が取れなかった。同年6月にはアフリカの角への侵入が始まり、ソマリア北部やエリトリアが被害に遭った。昨年はこの地域でも雨が豊富で、繁殖が促進された。現在、バッタは一日にケニア全国民(5千万人)の需要と同じ量の穀物を食い尽くす規模だという。
 2019年は、東アフリカ一帯で大量の降雨があり、コンゴ民主共和国や南スーダンなど各地で洪水の被害が出た。モザンビークに巨大サイクロンが大きな被害を与えたのは4月のことである。バッタの被害拡大の背景にも、内戦や気候変動など人的要因が関わっている。