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今日のアフリカ

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チュニジアとニジェールが国連安全保障理事会の非常任理事国に選出

2019/06/12/Wed

国連総会は6月7日、国連安全保障理事会・非常任理事国の後任5か国を選出した。アフリカからはチュニジアとニジェールが選出された。ほか3か国はベトナム、エストニア、セントビンセント・グレナディーン。任期は2020年1月から2年間で、世界各地の紛争や危機に対応することとなる。

選出されたチュニジア外相Khemaies Jhinaoui氏は「チュニジアは民主国家であり、この数年は新たな民主主義体制の構築に大きな進歩を遂げている。人権や女性の役割、平和構築に貢献する女性、そして和解のための声となるであろう」と述べた。またニジェール外相Kalla Ankouraou氏は「ニジェールはサヘル地域の国であり、テロとの戦いを優先事項としている。今日、世界においてもテロとの戦いは最優先事項となっている。テロは未開発の結果であり、テロの原因である未開発と戦うことが求められているのは明らかである」と述べている。

15か国で構成する安保理のうち、拒否権を持たない非常任理事国は10か国。うち5か国が総会の選挙をもって選出される。今回の選挙で、ベトナムが192票、ニジェールが191票、チュニジアが191票、セントビンセント・グレナディーンが185票、エストニアが132票を獲得した。

チュニジアは独立以来、初等・中等・高等教育に力を入れ、女性の権利保障と社会進出を重視した法整備を進めてきた経緯をもつ。ニジェールは不安定化する地域情勢を鑑み、治安・テロ対策に関して域内協力を積極的に推し進めている。西アフリカでは武装勢力による襲撃事件や拉致事件などが相次いでおり、これらを実行している勢力のなかにはISとのつながりが指摘されるものもある。またこの背景には貧困や経済格差のような課題も潜んでいる。チュニジアとニジェールがこれらの課題への「声」となっていくことに期待したい。

africanews
https://www.africanews.com/2019/06/09/niger-tunisia-et-al-join-un-security-council-as-non-permanent-members/?fbclid=IwAR3or6DGM9u8AYHmFGvWsboTDk6mEavLdCchiGqelYbZRsFcDt31dxeIOaQ

日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45860170Y9A600C1000000/