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今日のアフリカ

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カメルーン大統領選挙でビヤの勝利発表

2018/10/24/Wed

10月22日、カメルーンの憲法委員会は異論を退け、7日に実施された大統領選挙でのポール・ビヤの勝利を宣言した。11人の憲法委員会メンバーはすべてビヤによる指名を受けている。85歳のビヤは71.28%の得票率で勝利し、7期目の大統領任期(7年)に臨むことになる。
 選挙に関しては様々な問題点が指摘されている。内戦状態といって過言でない英語圏地域やボコハラムの影響を受けている極北州(ナイジェリア、チャドに挟まれた地域)では、投票所が開かれないことがほとんどで、投票率は著しく低かった。また、22日付ルモンド紙によれば、憲法委員会での議論の様子が公開され、選挙不正の訴えがTVやソーシャルメディアで拡散された。候補者の一人Maurice Kamtoは公式発表では14.23%の得票率で第2位だが、選挙結果の受け入れを拒否し、132.7万票が不正にビヤ陣営に上積みされたと非難している。
 ボコハラムや英語圏地域の治安問題などカメルーンは多くの困難に直面しているが、今回の選挙が事態改善の契機になるとは見られず、国内には閉塞感が充満している。