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今日のアフリカ

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中国、対エチオピア投資を減速

2018/06/05/Tue

6月3日付ファイナンシャルタイムズによれば、中国は外貨不足、債務問題を理由として、エチオピアへの投資を縮小する意向を示している。エチオピアは中国の最大投資先の一つであり、2006~2015年に130億ドルの投資がなされたと見られるが、今後は「より注意深いアプローチ」を取るという。中国の貿易保険を担当するSinosureは、以前ほどエチオピアでの投資プロジェクトに貿易信用供与をしなくなっている。これは同国の債務や外為上の問題を懸念してのことであり、2017年1月に開業したアジスアベバ・ジブチ間の鉄道も利用客数が予想を下回っているという。近年のアフリカの高成長に、中国の投資が果たした役割は極めて大きい。エチオピアは、アンゴラなどとともに中国が最も活発に投資してきた国であり、中国が方針転換をすれば甚大な影響を受けるだろう。近年、アフリカの債務増大を懸念する声が高まっているが、中国の対アフリカ政策についても、アフリカ経済動向に影響する要因としてフォローが必要である。