5月17日、ブルンジで憲法改正レファレンダムが実施された。改正のポイントは大統領任期を7年2期とするほか、2人あった副大統領職を1人に減らし、実権を与党から選出される首相に移す内容。2000年のアルーシャ協定で定められたエスニックな権力分有は形式上維持されるものの、実質的には死文化することが確実である。ブルンジでは、2015年にンクルンジザ大統領が三選出馬を強行して以来、深刻な政治危機にある。今回のレファレンダムにあたっても、与党CNDD-FDDの幹部から、憲法改正に反対する人は「国民の敵」だとの発言が出たり、与党の民兵が反対者に暴力を振るうなど、数多くの人権侵害が報告されている。レファレンダムの結果、憲法改正が採択されることが予想されるが、これによってブルンジの国際的な孤立はさらに深まるだろう。
今日のアフリカ
ブルンジの憲法改正レファレンダム
2018/05/19/Sat