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今日のアフリカ

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南アフリカ・じん肺で和解

2018/05/04/Fri

南アでは、鉱山労働により珪肺(じん肺の一種)を患ったとして、鉱山企業を相手取った訴訟と交渉が続いていた。BBCなどの報道によれば、5月3日、鉱山会社側と労働者側との間で和解の合意が成立し、約1万人の労働者に対して50億ラント(約4億ドル)の補償を支払うこととなった。既に南ア・アングロ・アメリカン社は前従業員からの訴えを受けて和解しているが、今回は3年以上にわたる交渉の結果、Harmony Gold, Gold Fields, African Rainbow Minerals, Sibanye-Stillwater, AngloGold Ashantiといった有力企業も和解に合意した。企業側は、病気の鉱山労働者や遺族のために40億ラントの補償基金を設立することでも合意したとのことである。じん肺訴訟は日本でも頻繁に起こされている。同様の被害は、当然ながら、鉱業に依存する他のアフリカ諸国でもあるだろう。今回の南アの和解が、他のアフリカ諸国にどのような影響を及ぼすのか注目される。