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今日のアフリカ

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コンゴ民主共和国

2018/02/02/Fri

2月1日、モブツ時代から野党勢力を代表する指導者であったエチエンヌ・ティセケディがブリュッセルで死去してから1年が過ぎた。この間、埋葬場所など遺体を本国に戻す条件をめぐって、彼が党首を務めていたUDPSを中心とする野党側と政府との間で交渉がまとまらず、遺体は依然としてベルギーの首都に安置されたままである。この一件が象徴するように、最近コンゴに関しては、「何も進まない」状況がいくつも観察される。RFIによれば、コンゴの選挙プロセス支援のために昨年9月国連で合意された国際専門家委員会も、いまだに活動が開始されていない。その機能や位置づけをめぐってコンゴの選挙委員会(CENI)との間で合意ができないためで、CENIは国際専門家委員会が自らを監視する権能を持つことはもちろん、合意なく発言したり、報告書を刊行することを拒否しているとのことである。ただ、両者の間で激しいやり取りが交わされているというより、国連側のアプローチにコンゴ側が応えず、事態が進まないという側面が強いようだ。1月31日のRFIでは、CENIと議論しようとしているが返事がない、という国際専門家委員の声が紹介されていた。メールに返事がなく、電話をかけても出ない。そうした状況のまま時間が過ぎていく、ということのようである。