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今日のアフリカ

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エチオピアのクーデター未遂

2019/06/26/Wed

6月22日、エチオピア北部のバハルダールで、政府高官らが会議中のところに兵士らが押し入り、アムハラ州知事、州政府顧問らが殺害された。その数時間後、首都アディスアベバで同国陸軍参謀総長及び退役将校が、同参謀総長の自宅で護衛兵に射殺される事件が生じた。

アビィ首相は同日TV演説を行い、これら事件について一部の兵士が起こした「クーデター未遂」と説明しつつ、国家分断を目論む悪しき勢力に対する団結が必要であると国民に訴えた。首相府は、二つの事件が連携されたものであり、アサミノウ・ツェッゲ准将らが関与した疑いが強いとの見解を発表し、治安部隊を展開して事態の収束を図った。24日、国営メディアは、同准将がバハルダール近郊で射殺された旨を報じた。関与した疑いのある4人のアムハラ州高官を含む180人以上が逮捕されたという。

アサミノウは、昨年に恩赦を受けて釈放されるまでおよそ9年間収監されていた人物であり、釈放後はアムハラ州の治安部隊のトップに就任していた。この事件の数週間前に、アサミノウはSNSなどを通じてアムハラの人々に武装化を訴えていたことも一部で報じられている。

エチオピアにおいてはアビィ首相就任以降、改革的な政策が進展しておりその多くは国際的にも一定の評価を得ているものの、オロミア州西部等の対政府抗議運動や、オロミア州とソマリ州、ベニシャングル州とアムハラ州などの州境・資源を争う紛争は定期的に繰り返されており、国内の治安については改善に至っていない。2020年にはアビィ就任後初となる総選挙が予定されているため、現下、国内の治安対策は政府にとって急務の課題となっている。
【参考】 CNN記事:https://edition.cnn.com/2019/06/23/africa/ethiopia-attack-general-intl/index.html