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今日のアフリカ

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南スーダン新政府設立期限まで2週間弱

2020/02/10/Mon

南スーダン新政府設立の期限まで2週間を切った。南スーダンにおいては2018年9月に和平が合意されて以来、新たな統一政府の設立が期待されているものの進展は芳しくない。

先週の報道によれば、野党勢力の一部は軍統合に対する準備が不十分と述べるなどして期限の延期を主張している。今回、もし延期となれば、定められた設立期限が破られるのは同合意以降3度目となる。

新政府設立を遅らせる要因の一つとなっているのは国軍統合の問題である。新政府実現のために早期の解決が求められているものの、これまで銃を向けて戦ってきたもの同士を一つの国軍の同僚として再編するプロセスが容易ではないことは、想像に難くない。また、兵士へのトレーニングの内容・期間、宿営地の運営等と議論が必要な事項はまだ多く、その実施状況の監視も簡単ではないだろう。

2017年にジュバで生じた軍事衝突は、軍統一の失敗の結果とも受け取れる。だが、この失敗は南スーダン政府のみの経験ではなく、和平文書を書き、その実施を主導・支援した周辺国・国際社会にとってのものでもある。同じ轍を踏まないためにも、合意署名者のみならず、同国のその他勢力や周辺国、国際社会を交えた十分な議論が、この問題に対して尽くされるべきだろう。

参照:https://www.voanews.com/africa/south-sudan-focus/south-sudan-opposition-official-says-unified-force-not-ready