4月2日、ルワンダの政権与党「ルワンダ愛国戦線」(RPF)の第16回党大会が開催され、新執行部が選出された。党総裁のポストは、現職のポール・カガメとアブドゥル=カリム・ハレリマナ(Abdul Karim Harerimana)が選挙で争ったが、カガメが2,102票中2,099票を得て当選した(RPFのHPによる)。任期5年で党総裁を務めることとなる。
この党大会には、外国から政党が招かれて祝辞を述べた。政府系紙New Timesは、招待された政党とその祝辞を簡単に紹介している(3日付)。それによれば、紹介順に、モザンビークのFrelimo、南スーダンのSPLM、エチオピアの繁栄党、ウガンダのNRM、ジンバブウェのZanu-PF、ブルンジのCNDD-FDD、タンザニアのCCM、中央アフリカのMCU(Mouvement cœurs unis:「統一心運動」とでも訳せるだろうか)、コンゴ共和国のPCT、そして中国共産党であった。
いずれも政権与党であり、CCM、MCU、PCTを除いて、すべてRPFと同じくゲリラ組織を出自に持つ。PCT(コンゴ労働党)は1969年に設立された元マルクス・レーニン主義政党であり、CCM(タンザニア革命党)は独立運動を率いたTANU(タンガニーカ・アフリカ民族同盟)を前身とする。
MCUは、2018年に現職のトゥアデラ大統領を支える政党として作られた。新しい政党だが、それが支えるトゥアデラ政権は、治安維持のために、ロシアのワグネルとともにルワンダ軍を受け入れている。
党大会に誰を招き、誰から祝辞をもらうかは、どんな政党と近い関係にあるかを示す。RPFの場合は、自らと同じく、元ゲリラ組織や一党優位体制を維持する政党と近しい関係にあるということだ。
(武内進一)