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今日のアフリカ

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コロナ危機へのアフリカ諸国の対応

2020/04/12/Sun

新型コロナウイルス感染症の広がりは、私たちの世界がどのような形で繋がっているのかを明らかにしている。ジョンズ・ホプキンス大学のデータによれば、アフリカ諸国のCovid-19感染者総数は、4月11日現在で13,273人、死者数は721人と、まだそれほど多くない。アフリカ各国の対応は迅速で、3月20日前後から多くの国々が次々に国境や都市の封鎖に踏み切った。
 アフリカにおいて、Covid-19は国外、特にヨーロッパ諸国からやってきた。最初に持ち込んだのは外国人やエリートたちである。ナイジェリアでは、ブハリ大統領がロンドンから帰国した後、9人の娘のうち一人がコロナウイルスに感染していることが判明した(4月3日付ルモンド)。
 今回の危機で、どの程度厳しい都市封鎖が敷かれているかは、アフリカ各国で差がある。南アやウガンダでは厳しい措置が取られているが、例えばベニンのタロン大統領は、3月29日、厳格な移動制限を行わないと発表した。都市封鎖は富裕国には可能だが、ベナンにはその余裕がない、というのが理由だ。タロンは、「人々を飢えさせるような措置を取れば、すぐに無視され、嘲弄されるだろう」と述べた(3月30日付ルモンド)。キンシャサでは、当局が都市封鎖をアナウンスした直後の3月27日、人々がスーパーや市場に殺到して大混乱が生じ、市民団体が「暴動が起こる」と警告するに至って、封鎖は延期された(3月31日付ルモンド)。
 都市封鎖と相前後して、都市住民が農村に脱出する動きもアフリカ各地で見られた。都市のロックダウンを恐れ、農村の方が安全だという人々の判断である。これはまっとうな判断だと思う。ウガンダ、ガボン、コンゴ民主共和国など、農村への移動を制限する動きも取られたが、こうした措置の有効性は、その経済的なダメージと勘案して検証されるべきだろう。
 ここまで、アフリカ各国政府は、きわめて厳格に感染症対策を行ってきたといってよい。それはWHOをはじめとする国際機関、そしてドナーの影響力が強いことの裏返しとも言える。だからこそ、そうした措置がもたらす経済的ダメージに対して、国際社会はしっかりカバーしていくべきである。