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今日のアフリカ

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ロックダウン措置への疑問

2020/04/04/Sat

アフリカの多くの国々では、ヨーロッパに倣って、都市封鎖、国境封鎖を厳しく行っている。南アフリカでは、新型コロナウイルス感染症で死者が一人も出ていないのに、全土でのロックダウンに踏み切った。しかし、4月2日付ファイナンシャルタイムズで、コラムニストのデイビッド・ピリングは、厳格なロックダウンに対する疑問を呈している。他の感染症による死亡率が高く、貧困のレベルが高い国々で、そうした対応は事態をさらに悪化させるのではないか、という意見である。
 感染症の拡大を防ぐために強力な措置をとることに対して、反対意見は出しにくい。しかし、実際問題として、貧困国でロックダウンを科すことは難しい。人々はスラムの狭い部屋でぎゅうぎゅう詰めで暮らしている。水も石鹸も満足にないことが多い。家から出るなと呼びかけることで、生計を立てられないだけでなく、濃厚接触を強いる可能性もある。貿易が滞り、食料価格が高騰すれば(すでにその傾向がある)、人々の生活をさらに圧迫する危険がある。
 奇妙なのは、他の伝染病について語られぬまま、Covid-19対策だけが強力に実施されていることだ。例えばコンゴ民主共和国では、昨年はしかにより6200人、マラリアにより17,000人が死亡している。
 3月31日付ルモンド紙によれば、ウガンダでは30日夕方、ムセヴェニ大統領が、2週間の車両通行禁止と夜間外出禁止令を突如発表して、同日夜からの即時実施された。人々が地方へと移動しないよう周到に考えられた措置だというが、こうした政策が人々の健康と暮らしにとって本当に有効なのか、極めて疑問である。
 世界は今、Covid-19の拡大を防ぐことと、経済的ダメージを少なくするという二つの課題に直面している。発展途上国が先進国以上に厳しい状況に置かれていることを、忘れてはならない。