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今日のアフリカ

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南スーダン新政府樹立

2020/02/27/Thu

2月22日、南スーダンに新政府が樹立した。キール大統領は演説で、これが「紛争の公式な終焉」であり、同国の平和が脅かされることは二度とないと語った。また、キールは、長年争ってきたマシャールを許し、そしてマシャールに許しを乞いたいと述べ、国民にも互いに許しあうよう求めた。

2度の延期によってずれ込みながらも、2018年の合意に沿うかたちで、今般の暫定統一政府が設立したことは喜ばしいことだ。これから、大統領らは、3年以内の選挙の実施を目指し、新政府を運営していくことになる。それが実現すれば南スーダン独立以来はじめての選挙となる。平和理に選挙実施までこぎ着き、それにより民主的な政権を樹立することが、新政府の目指すところである。

だが課題は山積されている。国軍統一、和平合意に署名していない勢力との交渉、石油依存の経済構造と借款、飢饉と人道危機など、どれも処置の難しい局面にあり、とくに治安に直結する問題については、対応を間違えれば、ただちに再び悲劇に陥る可能性も否定できない。

長年争ってきた者同士による政府がどのように動き出すか、国際的な関心も集まっている。