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今日のアフリカ

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電動バイク関連スタートアップが大規模資金調達

2025/10/28/Tue

 21日、アフリカで電動バイクを展開するスタートアップのSpiro社は、アフリカ輸出入銀行(Afreximbank)などから1億ドルを資金調達したと発表した。スタートアップによる巨額の資金調達が注目を集めている(22日付ファイナンシャルタイムズ、23日付ルモンド)。

 Spiro社側の説明によれば、アフリカではガソリンバイクから電動バイクへの移行が急速に進んでいる。若年層の購買力が上がり、スタートアップ側が利子減免などの優遇措置を打ち出したことも影響している。バッテリー交換ステーションを充実させ、従来の充電方式ではなく、空のバッテリーを満タンのものと取り替えるというSpiro社の販売戦略も成功の理由だという。

 Spiro社は、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、ナイジェリア、ベナン、トーゴの6ヵ国で1200ヵ所のステーションを運営しており、今年末までに3500ヵ所に増やすことを見込んでいる。

 電動バイクの普及は、ガソリン輸入の減少に寄与するという意味で、政府にとっても有益だ。ケニア政府は輸入バッテリーと部品、現地組立車両に対して付加価値税の免税措置を実施している。ルワンダは、本年1月からガソリンバイクの新規登録を禁止し、Spiro社にとって最大の市場になっている。

 私はこの9月久しぶりにルワンダを訪問したが、バイクタクシーの活況に驚いた。それがどんどん電動バイクに変化しているということにも驚く。リープフロッグの一端かもしれない。(武内進一)

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