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今日のアフリカ

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ルワンダ軍墓地面積の急拡大

2025/09/13/Sat

 国際人権NGOのヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は、9月4日、SNSで衛星画像を公開し、ルワンダ国軍(RDF)兵士が埋葬された墓地の面積が急速に広がっていることを示した(10日付ルモンド)。

 ルワンダはコンゴ民主共和国東部に国軍を派兵していると言われ、国連の報告書でもその点が指摘されてきた。2025年1~2月にゴマ、ブカヴをM23が制圧した際には、RDF兵士6000人が参加したとされる。しかし、ルワンダ政府は一貫してこれを否定している。

 HRWは、ルワンダの首都キガリの空港近くにあるRDFの墓地を2017年1月から2025年7月までの間に14回撮影した衛星画像の分析から、今年に入って新規の墓地が急増していることを示した。

 2022年1月27日から2025年7月3日の間に1,171の新規の墓地が建てられたが、その40%は2024年12月15日以降に建てられたものだという。2017年~2021年半ばの間、新規の墓地は週あたり1.7基のペースで建造されたが、2022年初頭にM23が再興すると週あたりの建造数は6基に増えた。2024年12月15日から2025年4月9日の間、週あたり22基と顕著に増加した。

 今年初めのM23による制圧地域拡大に際しては激しい戦闘となり、両陣営に大きな被害が出たと言われている。HRWが公開した画像は、ルワンダ国軍の関与とそれに伴う戦死者の増加を示す一つの証拠と言えそうだ。(武内進一)

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