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今日のアフリカ

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ボツワナの選挙で与党が大敗

2024/11/02/Sat

 ボツワナの選挙で与党のボツワナ民主党(BDP)が大敗し、独立以来初めての政権交代が見込まれている。

 1日、マシシ(Mokgweetsi Masisi)大統領は、30日に行われた選挙について敗北を認め、支持者に平静を呼びかけるとともに、スムーズな体制移行を支援すると述べた。人権弁護士のボコ(Duma Boko)率いる民主的変化のアンブレラ(UDC)が、61議席中25議席を確保して優位に立っている(1日付ファイナンシャルタイムズ)。ボツワナでは議会で大統領が指名される制度であるため、31議席を確保した政党から大統領が出ることになる。

 BDPは1966年の独立以来政権を担ってきたが、ここ数年は経済不振や汚職などのために支持率が下がり、内部分裂が進んでいた。初代大統領の息子で、2008~18年に大統領を務めたカーマ(Ian Khama)は、マシシとの不和からBDPを脱党し、国外に逃れていた。

 1日付ルモンドによれば、同日朝の段階では、ボツワナ会議党(BCP)が7議席、ボツワナ愛国戦線(BPF)が5議席を獲得する一方、BDPは1議席のみの獲得に留まっている。当面の焦点は、UDCが単独過半数を獲得できるのかにある。

 与党が早い段階で敗北を認めるのは、アフリカでは異例と言ってよい。マシシが述べるような、スムーズな政権交代になってほしい。(武内進一)

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