• アクセス
  • English
  • 東京外国語大学

今日のアフリカ

今日のアフリカ

ガーナ大統領選でNDCのマハマが勝利

2024/12/15/Sun

 12月9日、選挙管理委員長は7日に実施されたガーナ大統領選挙で、ジョン・ドラマニ・マハマ(NDC)が勝利したと発表した。マハマが56.55%の得票で対立候補のマハムドゥ・バウミア(NPP)が41.61%であったから、マハマの大勝といえる。全土の16州のうち、アシャンティ州、東部州、北東州以外でマハマが最大の得票を獲得した。

 バウミアは、「世界の投資家コミュニティが、ガーナが平和で民主的な国であると信じることが重要だ。これは我々の重要な資産だ」と述べて敗北を認めた。下院選挙においても、NDCが議会の3分の2の議席を獲得して勝利した。

 マハマとNDCはいずれも大勝したわけだが、政権運営には課題が山積している。ガーナは2022年にデフォルトに陥り、厳しい経済運営を迫られてきた。新政権にとっても、財政問題が喫緊の課題となる。

 マハマは、選挙運動のなかで、前政権下で打ち出された増税路線を見直すと訴えた。しかし、昨年IMFとの間で合意した30億ドルの緊縮プログラムとどのように整合性を取るのかが問われる(12月13日付Africa Confidential)。

 マハマは、父親がエンクルマ政権期に活躍した、二世政治家である。1991~95年に日本大使館で勤務した経験がある。2012~17年には大統領を務めた。この時期ガーナでは石油開発が進展し、それとともに財政支出と債務が拡大したと言われる。前政権期の遺産とも言える債務問題にどう対応するのか、注目される。(武内進一)

東京外国語大学現代アフリカ地域研究センターでは、11月20日~1月10日の間、クラウドファンディングを実施しています。ご協力よろしくお願いします。