7月1日と2日、モーリタニアの首都ヌアクショットでAUサミットが開催された。一方マリでは、明らかにそのタイミングを狙ったテロ事件が発生した。6月29日、セヴァレ(マリ中部)の「G5サヘル」司令部に対する攻撃があり、7月1日にはガオ(マリ北部)でフランスの部隊(Barkhane作戦)への攻撃があった。いずれもイスラーム急進主義勢力が関与していると見られる。セヴァレ付近は、2017年3月に「マグレブ・イスラームのアルカイダ」(AQIM)と複数の組織が統合して誕生した武装組織「イスラームとムスリム支持グループ」(GSIM)の主たる活動領域となっている。この2つの事件が示すように、マリ情勢は改善していない。フランスのテコ入れによって「G5サヘル」(モーリタニア、マリ、ブルキナファソ、ニジェール、チャド)合同軍が活動を開始したが、目立った成果を生んでいない。AUサミットにはマクロン仏大統領も出席し、G5サヘルの首脳と会談して連携強化を確認したが、マリ情勢が好転する兆しは依然として見えない。
今日のアフリカ
AUサミットとマリ情勢
2018/07/07/Sat