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今日のアフリカ

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ジュミアの苦境

2019/12/15/Sun

アフリカで展開するオンライン販売企業ジュミア(Jumia)が、戦略見直しを迫られている。12月9日(月)、同社はルワンダからの事業撤退を表明した。この1か月の間にタンザニア、カメルーンでも事業を停止しており、同社が事業を展開するアフリカ諸国の数は11となった。Jumiaは2012年にナイジェリアで事業を立ち上げ、アフリカでEコマース事業を拡大してきた。去る4月にはニューヨーク取引市場に上場を果たし、アフリカに的を絞ったスタートアップ企業としては初めて時価総額10億ドルを超えた。しかし、5月には、オンライン投資情報サイト「シトロン・リサーチ」が同社が会計上の違法行為を行っている疑いがあると報じ、経営に疑問の目が向けられるようになっていた。この間、事業は黒字転換を果たせず、10億ドル以上の累積赤字を抱えていた。ニューヨーク市場に上場した当時は50ドルを超えていた株価も、12月10日には5.6ドルまで落ち込んだ。
 11日付ルモンド紙は、アマゾンやアリババでも黒字転換に10年はかかっているとして、ジュミアを過度に悲観視する必要はないとしつつ、同社の苦境はアフリカでのオンラインビジネスの可能性について再考を促していると論じている。当然のことだが、アフリカでオンライン事業を展開するには様々な障害がある。インフラの不備、インターネットの普及率の低さ、銀行口座普及率の低さなどがそれである。そもそも、オンライン販売の比率は、米国12%、中国20%に対して、アフリカは1%未満に過ぎない。アフリカビジネスの難しさはその可能性と表裏一体であり、常に右肩上がりというわけにはいかないということだ。