6月3日 小井土先生講義

今日は、最初に先々週のプレゼンテーションの講評をおこないました。形式では表現の仕方に工夫があったか、内容では論点が分かりやすい構成であったか、独創性では他のチームには独自の観点が示されているか、について評価をおこないました。

続いて、今週のゲストスピーカーである一橋大学の小井土彰宏先生に「国際労働移動と国民国家の多言語・多文化化―日米における権利と社会的な境界の問題を中心に―」というタイトルで語っていただきました。人びとの流動性が強まる一方で空間的な境界が強化されること、権利の格差・社会的差異が作る断層が家庭や生産現場にも生じていることを、アメリカや日本の事例をあげて、示していただきました。

来週は、神田外語大学の奥島美夏先生に、今日の講義でも言及されたインドネシア人の状況について日本とインドネシアの両方の視点から語っていただく予定です。

【追記】
小井土先生の授業でもお話がありましたが、フィリピン人婚外子10人が日本国籍の確認を日本政府に求めた訴訟の結果が、6月4日にありました。最高裁の判決は、国籍法は違憲とし、10人に日本国籍を認めるものでした。詳しくはasahi.comの記事を参照してください。