2022年7月25日

25分 de 名著?

暑中お見舞い申し上げますー。本日は一つ珍しいお知らせをさせていただきますー。いや表題はもちろん100分de 名著のパクリ、というかそのシリーズなのだが、8月は夏休みということで中高生の(中高年ではない:あたりまえ?!)ティーンズ向けのシリーズとなる。つまり25分 de名著×4回である。その一回分に登場することとなったのだ。どひゃーん
第3回(8月15日放送予定)のY.バルファキス著『父が娘に語る経済の話。』である。そろそろテキストも絶賛発売中のはずだが、いや、こうしてお知らせするだけで緊張に手に汗を握ってしまうが、もしお時間あったらご覧くださいませませー。(とか言いながら、ああ、もう忘れてしまいたい。やだやだ、むりむり、テレビなんて)

2022年7月 6日

戦争を記録した二つのことがら

今から数年前、2019年9月にゼミ有志で沖縄合宿を行った。前半で石垣島を訪問し、潮平正道さんから「戦争マラリア」に関するお話しをうかがった。ちょうどその少し前、ゼミ生が新聞やテレビの報道で潮平さんとその活動のことを知り、ぜひともお目にかかりたいとしてアポイントメントをとったのだった。現地で潮平さんは資料館の展示を説明してくださり、またご自身が描かれた絵をいくつもお持ちになって、ていねいな説明をしてくださった。もうすぐ東京でも展覧会をするかもしれないというお話しもうかがって、詳しく決まったらぜひお知らせくださいと話したのだった。
その後、当時合宿に行ったメンバーは卒業したり就職したりし、翌年2020年からのコロナ禍で都道府県をまたぐ移動が制限されて再訪も果たせず、三年弱が過ぎた。それで先日、T新聞の報道で「故」潮平さんの「遺作展」が開催されていることをようやく知ったのであった。潮平さんは2021年4月に亡くなられたとのこと。何も知らず、何もできなかった無力感に苛まれる。展覧会は赤羽の青猫書房で18日までとのこと、せめて見に行きたいと思う。
https://aoneko-shobou.jp/

もう一つは、拙ブログでも何度か書かせていただいた辺見じゅん『収容所(ラーゲリ)からの遺書』のことだ。これまたコロナ禍で中断してしまった企画だが、ちょうど2020年のはじめ頃だったか、外語会の数名の方から、外大出身者たちの戦争について考えるものをやりたいので協力してほしいと、お話しをいただいたのがあった。そのプランの中で、上記の一書は主人公が外大出身者という話しをうかがった。しかし同書は、外大との関わりがあってもなくても胸を打つ作品で、ゼミ生や周囲の人々などに勧めたものだ。うかつな当方はそんなこともまた忘れてしまっていたが、先日本屋に行ったら、なぜかこの本がとても目立つところに置いてある。何事かと思ったら、今実写で映画化が進んでいるとのことである!こうした良書がふたたび注目されるのは、とても嬉しいことだ。

コロナの感染は、まだ収束したとはいえないが、わたしたちは少しづつ、止まっていた時間を取り戻しつつある。取り戻すこと、変わること、変えるべきこと。うやむやにせず確認しながら、歩みを進めていきたい。


2022年5月18日

微量問題 ー微量・複合・長期ー ふたたび

拙ブログで2016年4月に、「微量問題」すなわち「微量・複合・長期」で「ただちに健康に影響はない」といわれる問題について取り上げた。その時のテーマは水俣であり、視野に入れていたのは放射能であった。現代ではもう一つ、PFOA、PFOSの問題がある。これについては、すでに今年のはじめ頃、諸永裕司さんの『消された水汚染:永遠の科学物質』が評判となり、当方もおくればせに東京、とりわけ多摩地方の水汚染の実態におののかざるを得なかったのだが、それよりもっとずっと早くにアメリカでこの汚染の問題に取り組んだ弁護士ロブ・ビロットがおり、かれを主人公とした映画『ダーク・ウォーターズ:巨大企業が恐れた男』(トッド・ヘインズ監督、2019)があった。この映画を先日、ようやく下高井戸シネマで観ることができた。
副題にもあるとおり、この物質を微量かつ長期にわたって垂れ流してきたのは、巨大企業デュポンである。そこに巨額の富や権力者、有力者、幾多の雇用、それにぶら下がる数々の人々や利益があった。こうした巨大な構造に立ち向かうとき、人はどこまでも失い続ける。観ていて辛くなるような話だが、映画の訴えかけは真摯に伝わってくる。いまなおテフロンやフッ素加工物が普通に使われているのは何とも居心地が悪く不気味だが、ことほどさように、微量問題は、現代世界の問題の核心である。

2022年5月15日

東京にはこんなにカラスが?!

またまた時間が空いてしまったが、ちょうどその時期に懸案としていたチンポム展に、ようやく行ってきた。このご時世、予約をしなければならないのだが、GWまではまったくチケットが取れずー。その間、目利きの友人K氏からもお勧めの連絡をもらったので、このまま会期を逃してはヤバい!と思ったわけである。
さて、結果的に言えば大変に面白く、また行ったのはとある平日晩であったのだが、若い人々がたくさん訪れており、こういうのは関心あるんだなと心強く感じもした。いや、そのテーマを少し挙げるだけでも、「都市と公共性」、「道(ストリート)」、「ヒロシマ」、「東日本大震災」と、どーみても政治的アート、コンセプチュアル・アートのど真ん中なのである。ここにあげなかったテーマも含め、どれも興味深いが、Black of death は、その手法としても作品としてもインパクト大であった。動物(鳥だけど)も味方につけるのか、というか、東京にはこんなにカラスがいるのか、というか...。展覧会は5月の終わり頃までというが、ご関心のみなさまにはぜひお運びを~。

あと、カタログもふるっている。まあ、内容上、フツーのカタログにならないのは当然ではあるが...。
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2022年4月 7日

宣伝二つ、三つ

先ごろ、ドキュメンタリー映画プロデュースを手掛けるY間秀次郎氏からご連絡をいただき、このたび新作を作られて、5月30日に上映会があるとのこと。当方もさっそく申し込んだが、拙ブログをご覧になってくださるみなさまに、ぜひともということで、同氏からのメッセージを下記にご案内させていただきますー。

それから、当方も理事を仰せつかっているNPOのPARC 自由学校の春学期がそろそろ申し込みを開始している。U25の若者には割引特典もあったりすることも含め、ぜひご確認くださいませませー

さらには、このPARCが来年2023年になんと50周年を迎える(!)ということで、記念サイトも始めました。こちらもぜひご注目いただきたく、よろしくお願いいたしますー。


2022年4月 4日

花冷えの新学期

そうこうするうちに無事に卒業式も終わり、あったのかなかったのかわからない春休みが終わって、明日4月5日は2022年の始まり、入学式である。卒業式の日はまだ一分咲きにも満たなかった桜は、その二日後の暖かい日差しのなかで見事に開花した。
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(どこの公園ですか?というような写真だが、われらがキャンパスである)しかしそれから気候が急転して、このところはすっかり花冷えである。
そういえば上記の写真を撮影した後、生協に行ってみたら、例のBLM本を平積みにしてくださっていた。編集Oさんに言われて速攻でつくった拙ポップが...、じ、地味...。
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というか隣の「ネタの宝庫や~!!」のポップが凄すぎるのだ。文字も手書きではなく本格的である。こちらも一応「「息」を取り戻せ! 混迷する世界に立ち向かうために」とか息巻いているのだが、文字が沈んでしまっている。どよ~ん
次にポップを立てることがあったら、もうちょっと頑張ろう...。いや、BLM本の宣伝、頑張ろう...。

とはいえ、BLM本や拙稿をお送りしたみなさんから次々ご連絡をいただき、嬉しい日々である。(⌒∇⌒) さっそく読んで下さったり、過分なお言葉を下さったりする方もあり恐縮する。どうもありがとうございますー。ちょっと美味しいお菓子が届いてサプライズ~、みたいな感じだったらいいなと願う(この本は美味くないと反論されそうだ。))

2022年3月16日

書き物の「団体戦」の気分...

そうこうするうちに季節は春に移りつつある。ワクチン接種3回目もなんとか(無事というにはほど遠く38度ぐらいまで熱が出たが)終わり、昨日は拙ブログでも何度も宣伝させていただいたブラック・ライヴズ・マター連続セミナーをきっかけとした書籍が、めでたく刊行となった!!イエーイ!

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したがっておもに東外大の先生方、そしてそこからの人脈での何名かの方々が執筆者となって、なんと22名の書き手という豪華さ!一人で本を書くのもよいが、これは何というか、テレビとかで観る「団体戦」の気分に近いものがある (ような気がする)。刊行を分かち合えるというのも嬉しい。みなさま、書店にもうすぐ並びますので、ぜひお手に取ってみてくださいませー!

とともに、もう一つ、K大のU村邦彦先生のご退職記念号がこのたび刊行され、ここにもお声掛けをいただいた。こちらも見知ったみなさまが執筆されており、いささか「団体戦」的な...。さっそくにアップロードされていて、すごいですね 

U村先生には、当方の初めての就職の際や学会活動でも、たいへんお世話になりました。ほんとうにありがとうございました。お仕事の一区切り、お疲れさまでした。

2022年2月10日

卒業・修了の日ももうすぐそこに

たいへんにご無沙汰をいたしました。きがつけば2022年もはや1か月以上を過ぎ、立春も過ぎて、にもかかわらず外は雪がしんしんと降り積もる。1月のはじめにも雪の降った日があった。忘れもしない、卒論・修論の提出〆切日である。この間、なおオミクロン感染に翻弄され、目先の雑事や〆切に追われ、てんてこ舞いの日々が続いているが、時は確実に過ぎてゆく。ゼミ生たちを送り出す季節も、もうすぐそこだ。特に今回卒業する学部生たちは、ゼミの始まりから終わりまでコロナに始まりコロナに終わった。先頃まとめられた卒論集にも、そのことに言及するメンバーが何人もいた。不運だったという思いもあるだろう。それでもちゃんとゼミのかけがえのない時を共有することはできたようで、こちらのヘタな気遣いは無用どころかマイナスだったかもしれないと、反省したりもする。なお修論発表会では、かつてのゼミ生(今は若手の研究者)たちにコメンテーターを頼んだところ、2本の修論それぞれに対して、丁寧で適切なコメントが与えられた。多謝!きけば、10年前のゼミ生です、とか7年前のゼミ幹ですとの自己紹介で、そんなに時間が経ったのかとびっくりしてしまう。いつもやみくもに未来へ前進する気分であったが、気がつけばあと何年と数える方が適切な時期となっているのだ。ひょええ 感慨に浸っている場合ではない。

2021年12月 5日

今度はオミクロン

そうこうするうちに12月。実は予定では明日6日から、博士課程共サス専攻関連の研究プロジェクトで院生2人とセネガル出張のはずであった。そうはいってもまだまだコロナ禍からの回復途上、帰国後は14日間(あるいはいろいろ書類提出して10日間)の自宅待機、そのために空港から自宅までのハイヤーを予約したりPCRテストの予約をしたり、その間の仕事の段取りをしたり、いやそれ以前に初めてのアフリカ訪問に向けて各種予防接種(A型肝炎に破傷風、黄熱病。まあこれでも最低限とのことでしたが、黄熱病の予防接種はその後がかなりツラいものがありましたし、コロナのワクチンも入っていて、体内はてんやわんやだったかと...)を受けたりと、通常の出張準備に加えて大忙しの日々だった。が!11月終わりに突如出現したオミクロン様の感染脅威で、出張キャンセルとなった。ちーん。いや日本人は今のところ直接の再入国禁止対象ではないが、まだ不確定要因が多く、もし条件が変われば帰ってこられなくなるリスクもあって、と事務方各部署その他との協議の結果である。実に残念であるが泣く子とオミクロンには(?)勝てず...。
とはいえ、現地公用語のフランス語のできない代表者(苦笑)の使節団が、わずかな準備でいきなり現地入りするよりも、しっかり準備をしてから訪ねる方が、まあより実り多いだろうと考えるのが道理である。今回、迎えてくれようとしていた現地のみなさんのがっかり感を挽回すべく、コロナの収まりを見据えて検討を続けていきたい(キリッ)。 実態はキャンセルその他の連絡と再調整の書類ワーク、ズームミーティングに追われる日々です~。

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(近くで見かけた紅葉!ビックリするほど綺麗でした。そんな季節ですね)

2021年11月 7日

戻りつつある日常

前回、拙ブログを書いたのが9月末、ちょうど「緊急事態宣言」明けが進みつつある頃だっただろうか。10月は大学の秋学期開始で例によって忙しく、なんだかんだで過ぎていった。しかし学部の講義も対面型授業に戻したりして、少し日常のペースが戻りつつある感じである。その授業の「アクティヴ・ラーニング」の課題の一つとして指定したこともあり、先日はJ.デップが製作、主演をした映画『MINAMATA』を観てきた。これがなかなかよかった!もちろん水俣関係者からは、この映画の細部などをめぐっては、いろいろな指摘があるとも聞いている。当方も5年熊本に住んでいたし、水俣に関するドキュメンタリーの類もいくつか観たり、石牟礼道子さんの『苦海浄土』をはじめとする文献にも親しんだりして知識をもっているので、その気持ちもわからなくはない。それでもこの映画が意義深いのは、いわば「外部」から、つまり「外部者」として水俣の写真を撮ったユージン・スミスを主人公に据え、この主人公たる人物に長らく関心をもってきた海外の製作者(というか超有名な俳優さんでもある)によって彼の目線で描かれたことで、MINAMATAが異なる色合いを帯び、これまでよりも多くの人にこの歴史が届く可能性が開かれたと思われるからである。フィクションの映画にも劣らぬドラマ性、充実した演技もさることながら、作り手の熱い思いがそこここにほとばしっていて、見る者を熱くする。ありがとう、ジョニー・デップ!それにしてもユージン・スミスに驚くほど似ている!
 そしてまた今日は、昨年たまたまご縁をいただいた俳優のF田宗久さんからご連絡をいただき、彼の出演する演劇『女は泣かない』をシモキタで観てきた。これまた久しぶりの観劇で感激である(ぶっ、ごめんなさい)。性暴力を扱った重いテーマであるし、そんな原作のプロットについては、ん?なところ、ツッコミたくなるところも多々あるが、これまた役者さんたちがほんとうに生き生きと演じていて、嬉しくなった。(アフタートークもあって製作者のみなさんの思いもよくわかった。お得感!)芝居が終わって街にでると、休日のシモキタに若者たちが楽しそうにうごめいている。ああ、このまともな日常!!久しぶりにふーっと大きな息ができた。

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