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お知らせ

コンゴ盆地におけるブッシュミートとエボラの問題を考察するセミナー

2019年12月5日(木) 17:40~19:10

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現代アフリカ地域研究センターでは、日本アフリカ学会関東支部、アフリカンウィークス2019実行委員会との共催で第45回ASCセミナーを開催します。今回、お招きするのは、 ニューヨーク・ブロンクス動物園に本部を置く国際野生生物保全NGO、Wildlife Conservation Society(WCS)に所属する西原智昭博士。

長年、コンゴ共和国を拠点に自然保護の研究と実践に従事する西原博士が、ブッシュミート(野生動物の肉)食を通して「食文化」とは何かを論じます。また、「エボラ・ウイルスは野生動物を介して広がる」という仮説に基づいて、エボラとの関わり方をブッシュミート問題と共に考察します。

◆演題:アフリカ・コンゴ盆地におけるブッシュミートとエボラの問題〜食文化と森林・野生生物保全との観点から議論する

◆講演者:西原 智昭 博士
     (WCS国際野生生物保全協会・自然環境保全研究員)

◆要旨:アフリカ・コンゴ盆地の熱帯林地域に住む地域住民・先住民族の主要タンパク源は、古来より野生動物の獣肉(ブッシュミート)である。野生生物の保護を主張する多くの団体は、そうしたアフリカ人の食習慣を「野蛮」で「残酷」と称し誹謗の対象としてきた。しかしながら、昔ながらの生業としてのブッシュミート食と商業として発達したブッシュミート・ビジネスとは区別しなければならない。「食文化」とは何かを見直す必要があると同時に、ブッシュミート・ビジネスを加速化した根本的な要因をも見逃してはならない。一方、2019年7月にWHOにより「緊急事態宣言」の対象となったエボラ出血熱は、同じコンゴ盆地の森林地帯を起点にこれまで何度か発生してきた。現在の有力な仮説では、エボラはそのウイルスと共生する野生動物をもとに広がり、その抗体を持たない人間を含む動物が死に至るとされている。野生動物を食するコンゴ盆地の住人にとっては、エボラは食の安全保障の問題とも関わってくる。致死率が高くいまやこの地域の外にもウイルスが広まる可能性のある今、人類はエボラ・ウイルスとどう関わっていくのか、ブッシュミート問題とともに考察したい。

◆日時:2019年12月5日(木) 17:40~19:10

◆場所: 東京外国語大学 研究講義棟104教室

◆使用言語:日本語

◆参加費:無料

◆事前申し込み:不要(どなたでも参加できます)

◆共催:日本アフリカ学会関東支部、アフリカンウィークス2019実行委員会