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『アフリカレポート』に桐越研究員の論考が掲載されました

2018年2月28日

日本貿易振興機構アジア経済研究所より刊行されている『アフリカレポート』のNo.56に、桐越仁美特任研究員の論考「西アフリカにおける若者の商売展開――コーラ交易を通じた信用の形成と拡散――」が掲載されました。

桐越研究員が2014年8月~2015年3月と、2017年3月にニジェール共和国とガーナ共和国で行なった調査を基に、西アフリカにおけるコーラ交易の行程と、新たなビジネスを始めようとする若者にとってのコーラ交易の意義について考察しています。

◆要約
18~19世紀の西アフリカにおいて、アサンテ王国とハウサ諸王国間のコーラ交易が発展した。現在でもコーラの交易は盛んにおこなわれ、そのなかでは多くの若者が活躍している。本稿では、コーラ交易に携わる若者に着目することで、現在のコーラ交易における信用取引の実態と、若者がコーラ交易を通じて自らの商売を発展させていく過程を明らかにすることを目的とする。コーラは西アフリカのイスラーム社会において儀礼的・社会的に高い価値をもち、高値で取引されている。コーラは西アフリカの森林地帯から内陸乾燥地域のあいだに張りめぐらされた巨大な商業ネットワークを介し、民族の枠を越えて輸送される。人びとは傷みやすいコーラを迅速に輸送するために、前払いや委託販売といった手法を採用しており、そのなかでは信用や連携が重視される。コーラの交易に参入する若者は、そこで得た信用を、巨大な商業ネットワークに乗せて拡散させることを目的としていることが明らかとなった。

キーワード : コーラ・ビジネス 若者 信用形成 ハウサ社会 商業ネットワーク

PDF版はこちらからご覧いただけます。