【活動報告】VOLAS特別講座《VOLASpecial》「路上の子どもたちと出会う in メキシコシティ」を開催しました
VOLASでは、社会連携マネジメント・オフィスと共催でゲスト講師をお招きし、特別講座《VOLASpecial》を実施しました。
第1回 6月19日(木) 16:00~17:30
テーマ:路上に暮らす子供たち in メキシコシティ
ゲスト:工藤 律子さん ジャーナリスト・「ストリートチルドレンを考える会」共同代表
長年、様々な国の都市の路上で暮らす子どもたちと関わってきたジャーナリストの工藤律子さんに、今回の講演会では主にメキシコシティにおける路上に暮らす子どもたちの実態と課題についてお話を伺いました。
現地での調査や子どもたちとの出会いの紹介とともに、普通に暮らした経験がなく夢を抱くことが難しい子どもたちは、路上を抜け出す強い意志や動機が生まれない、といった背景や現状、支援の難しさについて詳しく解説いただきました。
参加者のコメントシートより
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メキシコシティの路上に暮らす子供たちの要因は、貧困だけでなく育児放棄や虐待や薬物依存など金銭的な要因のみから成立するものではないということを知った。金銭的な支援ではなく、教育や貧困層の人々の根本的な価値観を変えなければならないなど課題が複合的であることが、支援が難しいひとつの要因であるように感じた。
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工藤さんのお話を聞く前は、彼らは路上を抜け出したいと思っているはずだと考えていたため、食料や衣類、住居といった物質的な支援が必要だと考えていたが、彼らの中には自ら路上で生活することを選んだ子どももいること、そして一度そうなってしまうと、路上を抜け出す動機が生まれずストリートファミリーを形成し悪循環となってしまうということは新しい学びであった。
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メキシコにストリートチルドレンがたくさんいるという知識はあったが、実際にどのような暮らしをしているのかということは知らなかった。先進国の一つである日本も今や格差を拡げ、子どもにも大人にも生きづらい社会となっているという投げかけは、とても重く感じられた。
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メキシコ政府や、外部からの支援がかなり打ち切られているという状況には衝撃を受けた。また、ストリートチルドレンの問題に、さらに移民・難民問題が関わっていることも、新たな気づきであった。