VOLAS特別講座《VOLASpecial》を行いました

VOLASでは、社会連携マネジメント・オフィスと共催で、NGO/NPOの関係者等をゲスト講師としてお招きし、2021年10月に3回の特別講座《VOLASpecial》を実施しました。
今期は「世界の子どもたちについて考える」をテーマにしています。
昨年に引き続き、コロナウイルス感染対策のためにオンラインでの開催となりました。

10月13日(水) 16:00~17:30 参加者 55名

テーマ:「ストリートチルドレン」とかかわる 

ゲスト:工藤律子さん(ストリートチルドレンを考える会)

 長年に渡って現地取材をし、ストリートチルドレンの状況や抱えている問題を発信し続けている工藤さん。「今度、いつ会いに来てくれるの?」と子どもたちに言われ、彼らと関わる責任を強く感じたとのお話はリアルで大変考えさせられるものでした。家庭内で居場所がなくなった彼らにとって、路上生活は「問題」なのではなく「解決策」であることを知り、支援の難しさを感じた参加者も多かったようです。

参加者のコメントシートより
  • 「出会った子どもと関わる責任がある」という言葉が胸に響きました。将来のキャリアについて迷っている時期に今回のお話を聴けて良かったです。
  • ストリートチルドレンに関するお話の中で、薬物依存のこと、彼らを受け入れる施設がうまく機能していないこと、貧困が次世代にまで続いてしまうことなどたくさんの問題を知ることができました。
  • モノや場所の支援だけでなく、人間対人間の心を通わせる支援の必要性が強く感じられました。
  • フィールドワークをしてみたいという希望があり、今回のお話はとても参考になりました。「ストリートチルドレン」といっても、一人一人の生き方や想いがあること、それに寄り添って活動をする大切さを感じました。

10月20日(水) 16:00~17:30 参加者 40名

テーマ:児童労働のない未来のために私たちにできること

ゲスト:青井彩乃さん(ACE)

 世界の子どもを児童労働から守る活動をしている日本生まれのNGO ACEの青井さんを迎え、児童労働の現状と原因、私たちにできることについて考えました。世界中で10人に1人の子どもが危険な環境で働いている現在、貧困問題を解決していく上で教育がいかに大切であるかを改めて感じさせられました。

参加者のコメントシートより
  • 児童労働といっても、貧困や教育、環境など様々な要因が関わっており、簡単には解決できない問題だと分かりました。
  • 自分の人生を好きなように生きる権利を奪われている子どもたち。この状況に真剣に向き合い、少しでも力になる方法を考えたいです。
  • フェアトレード商品を選ぶなど、自分たちにもできることを一つずつやっていきたいと思いました。「一人の100歩と100人の一歩は同じ100歩」という言葉が印象的でした。
  • 児童労働は貧困をうみ、貧困は児童労働をうむ、という負のスパイラルを抜け出すために様々な方策に取り組んでいるNGOの活動に感銘を受けました。人々の考えが変われば、子どもたちを取り巻く環境も変化していくと信じています。

10月27日(水) 16:00~17:30 参加者 45名

テーマ:パレスチナの子どもたちが過ごす日常

ゲスト:大澤みずほさん(日本国際ボランティアセンター)

 日本国際ボランティアセンター(JVC)は30年にわたってパレスチナの人々の暮らしを守る活動を続けています。現地で活動をしていた大澤さんから、パレスチナの歴史や人びとの暮らし、実際に出会った子どもたちの様子などを話していただきました。辛い日々を過ごす若者たちから「未来のことなんて自分たちに聞かないでくれ」と言われたこと、彼らが「自分たちパレスチナの人間のほとんどは生きているけど死んでいる」と考えていることなど、 多くのショッキングな事実も教えていただき、とても考えさせられる講演となりました。

参加者のコメントシートより
  • 今まで漠然と抱いていたパレスチナに対するイメージが変わりました。どこか遠い国のことだと思っていましたが、そこには私たちと変わらない日常があることを改めて知り、他人事ではないと強く思いました。
  • 「生きていても死んでいる」と言った若者がいて、それに同意する人間が何人もいる状況は、早く解決すべき課題です。状況が変わらないまま何十年も続いているのは絶対に間違っていると思います。
  • 日本を含めた国際社会が見て見ぬふりをしている現状に強い危機感を覚えました。
  • 「背景に目を向けること」「一枚岩に見ないこと」という言葉が印象に残りました。きちんと事実が伝わるように、正しい知識を身につけて発信したいと思います。
  • 様々な国際問題について関心がわいてきました。今後はアンテナを高く張って情報収集に努めたいです。
  • 今の自分にできることは限られているかもしれませんが、ニュースを聞く時には報道だけではなく、背景にある事情も考えるようにしたいと思いました。
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