VOLAS特別講座《VOLASpecial》を行いました
VOLASでは、社会連携マネジメント・オフィスと共催で、NGO/NPOの関係者等をゲスト講師としてお招きし、2021年6月に3回の特別講座《VOLASpecial》を実施しました。
昨年に引き続き、コロナウイルス感染対策のためにオンラインでの開催となりました。
第1回 6月2日(水) 16:00~17:30 参加者 12名
テーマ:ボランティアって何だろう
ゲスト:木下理仁さん
かながわ開発教育センター(K-DEC)事務局長、東海大学国際学科講師
元 東京外国語大学ボランティア・コーディネーター
まずは、グループに分かれての自己紹介、他己紹介(他の人の紹介をする)をしながら初対面の緊張をほぐし、その後にグループワークにうつりました。「大学生」「外大生」だからこそできることがある、という視点で自由な発想で新しいプロジェクトを考えました。初めてオンライングループワークに参加する学生もいましたが、終始笑顔あふれる楽しい時間になりました。
参加者のコメントシートより
- 人と話すことで思いもよらない案が出ることを経験できました。ボランティアはどんなことでもできると実感し、仲間との交流で自分自身を高めたいと思いました。
- 今まではボランティアというのは機会を与えられてやるものだと思っていましたが、自分からアイディアを出して新しいボランティアを始めるという選択肢もあることが分かりました。
- 自分から何か新しいアクションを起こせる大学生だからこそ、できる何かを探して行動に移せていけたら良いと思いました。
- 自分にも、外大で留学生と交流する企画を考えられるのではないかと感じました。
- 自分から行動を起こすことの大切さを学びました。
第2回 6月16日(水) 16:00~17:30 参加者 64名
テーマ:「難民」とは誰なのか
ゲスト:粟村友美さん AAR Japan(難民を助ける会)
世界の難民の現状と粟村さんが関わったケニア・ザンビアの支援について話していただきました。ザンビアの難民キャンプでの支援活動を通して、「一人ひとりが名前を持った個人である」「一人として同じ状況の人はいない」ということに気づいた、というお話が印象的でした。「難民」と一括りにラベリングするのではなく、一人ずつに寄り添った支援が求められているのだと改めて感じました。
参加者のコメントシートより
- 難民の方々は、生き延びることに精一杯なのかと考えていましたが、それだけではなく、それぞれがやりたいこと、なりたい職業など、夢を持っているのだと気づかされました。生きる手段を支援することと、彼らが夢を追い求められるような環境を用意することも同じくらい重要だと思います。
- 難民の声が紹介された時に、私と同じ年代の子が苦しい境遇に置かれながらも将来の目標を持って生き生きとしている姿を見て、難民を身近に感じられるようになりました。
- 支援には様々な種類があり、食糧や衛生面だけでなく、一人一人に寄り添う形で支援ができるような体制が実現されたらいいなと思います。
- 自分が想像していた何倍も幅広い分野で支援を行っていることが分かりました。
- 「難民=立場が弱い人、支援を必要としている人、苦労をしている人」というラベルを付けてしまいがちですが、実際に現場に赴いて人々と触れ合う経験をしてきた粟村さんのお話を聞き、対等な視点で問題に取り組みたいと思いました。
第3回 6月23日(水) 16:00~17:30 参加者 60名
テーマ:難民の人々を歓迎できる社会に!
ゲスト:有川憲治さん アルペなんみんセンター 理事・事務局長
移住者と連帯する全国ネットワーク 理事
(他にアルペなんみんセンターより2名登壇)
25年以上にわたって移民・難民支援活動をしている有川さんに、日本国内の難民を取り巻く現状を教えていただきました。日本の難民認定率が非常に低いこと、入管施設に長期収容される申請者が後を絶たないことなど、国際社会の中で日本が「難民鎖国ニッポン」と批判されている現実を知りました。
後半はアルペなんみんセンターに入居している難民申請中の方、ボランティアをしている大学生の方にもお話を伺いました。自国での多くの辛い経験や日本に逃れてきてからの長い申請待ちの日々を話してくださり、とてもリアルに難民問題を感じることができました。
参加者のコメントシートより
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難民の方の生の声を聴くことで難民問題が日本に身近に存在していることを実感し、どうにかしなければいけないと考えるようになりました。
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日本の現状は、日本人の難民に対する無関心からくるものだと聞き、ハッとしました。これからは他人事ではなく自分の事として問題に向き合いたいです。
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難民の現状を知ったからこそ伝えられること、生かせることがあるのではないかと考えるきっかけになりました。
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日本に来るのがゴールではなく、その後の生活の中身こそが大事なのに、まだスタート地点にすら立てない人がいることを知りショックでした。
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学生の方が実際にセンターで活動しているのを知り、私達学生には大きな力があり、役に立ってるのだと勇気が出ました。