ウルドゥー語専攻の卒業生は昭和30年代から50年代にかけては、商社やメーカーに就職する者が多く、南アジアや西アジアの現地駐在員として活躍してきました。近年、就職先は若干多様化する傾向にありますが、現在でも、南アジア地域を大学で学んだ経験を評価され、現地駐在員となる者の数は多いといえます。

また、外務省の専門調査員として在パキスタン日本国大使館に派遣された者、国際協力事業団（JICA）の専門家としてウルドゥー語を駆使して日本の援助活動にたずさわっている者もいます。National Institute of Modern Languages（パキスタン・イスラマバード）の日本語教師として派遣され、日本との友好関係の発展に寄与した者もいます。

さらに、近年多発する傾向にある外国人犯罪における捜査、裁判等の迅速な処理を行うために、警視庁、埼玉県警、群馬県警に採用され、通訳業務にたずさわる卒業生も出てきました。

このようにウルドゥー語専攻の卒業生はインド・パキスタンの政情、イスラーム、およびウルドゥー語に精通した実務能力を評価され、時代の要請に合ったさまざまな分野で活躍しています。