言語文化学部

言語文化学部の目的・理念

高度にグローバル化と情報化が進んだ現代においては、異なる言語や文化がますます身近なものとなっています。人々が理解しあいながら生きていくためには、コミュニケーション手段としての言語と文化を知ることが大事です。この考えに立ち、言語文化学部では、世界のさまざまな地域の言語や文化の学習に重点を置いた教育を行っています。言語と文化というプリズムを通して人間と社会を学ぶのが言語文化学部といってもいいでしょう。


言語文化学部では、4年間を通じて、入学時に選択した言語や英語、そのほかの外国語を多様に組み合わせて、高いレベルで習得します。3年次からは言語・情報、グローバルコミュニケーション、総合文化のいずれかのコースに属し、専門分野ごとに、人間の営みを分析する手法を学んでいきます。


世界は、グローバル化による画一化・均質化が進む一方で、ローカルな言語や文化を大切にする動きが活発化し、世界各地で文化摩擦や宗教対立など言語や文化をめぐるさまざまな課題が生じています。また複数の言語や文化が併存する多言語・多文化社会が広がっています。複雑な現代にあっては、多様な関係性を読み解くことのできる洞察力、理解力、既成の概念に囚われない柔軟な発想が求められています。言語文化学部は、こうした力を備え、文化の媒介者として活躍する国際教養人の養成を目指します。

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第1年次〜第2年次では・・・

4年間を通じて、入学時に選択した言語や英語、そのほかの外国語を多様に組み合わせて、高いレベルで習得します。

第1年次と第2年次はおもに世界教養プログラムに従って学習を進めます。併せて導入科目を履修して、専門的・学術的な学びが始まります。

↓3年次から所属する各コースをご紹介↓

言語・情報コース

「ことば」を多角的にみるエキスパートを養成する

言語・情報コースは、「ことば」に対し て強い関心をもっている人たちを対象に、 実践的な「ことば」そのものの運用や、理 論的な「ことば」のしくみを理解すること で、「ことばのエキスパート」の養成を目指します。

入学時に選択した世界諸地域の言語や、英語などの外国語を深く学んでいくと ともに、必要に応じて複数の言語にまた がった学習も行います。外国語を実践的 に習得して基礎を固めたうえで、コースの専門科目を学びます。  

専門科目では、言語がどのようなしく みでできているのか(言語の構造、言語 類型論)、言語がどのような働きをするのか(言語の機能や言語使用の問題)、言語が人間や社会とどうかかわっているのか (社会言語学)、「ことば」と「ことば」の関 係や影響はどうなっているのか(比較言 語学、対照言語学、言語接触)、IT(情報 技術)革命によって言語使用はどう変わ るのか(言語と情報)といった観点から、 「ことば」を探求していきます。

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[注目の授業] 「未知の言語」を自分たちで研究する

アジア・アフリカ言語研究(専門演習)「フィールド言語学」

長屋尚典(大学院総合国際学研究院・講師)

 

_DSC4030_長屋_差し替え.jpg世界にはおよそ7000の言語が存在します。しかし、そのほとんどは文法書も辞書もなく、消滅の危機に瀕しています。言語学という学問の使命の一つは、このような消えつつある言語を分析し、人類の知的財産として後世に残していくことであり、フィールド言語学はそのための方法論です。

私の授業ではこのフィールド言語学を理論と実践の両方から学びます。英語で書かれた教科書を参加者全員で議論を通して理解するだけでなく、実際に「未知の言語」の話者を教室に招き、その言語にどのような音があり、どんな単語が存在し、どのような文法的特徴があるのかを実習形式で勉強します。今年度は、インドネシアのジャワ語に取り組んでいます。

 

グローバルコミュニケーションコース

言語、文化の違いを超え、創造的な関係を構築する

国境・地域を越えて「人」「もの」「情報」が大量・高速に移動する現代世界で は、言語や文化の違いから多くの問題が発生しています。

言語や文化の違いによる問題を解決するためには、複数の言語や文化をつな ぐにとどまらず、言語と文化の違いを超えた創造的な関係を構築するコミュニケー ション能力およびコーディネーション能力 を兼ね備えた人材が求められています。

これは国外のことだけではありませ ん。「多言語・多文化」化が急速に進行 する現代の日本社会でも、言語と文化の 違いを超えた創造的な関係を構築する 能力を有する人材は必要とされています。

グローバルコミュニケーションコースでは、言語教育、通訳・翻訳、文化のコー ディネーションに関する理論および技能 を学び、外国語と母語の双方について高度な運用能力を基礎にして、学際的・ 専門的知識に裏打ちされた実践的技能 ならびにコミュニケーション能力および コーディネーション能力を磨きます。

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[注目の授業] 言語の海を航海するスキルを学ぶ

英語教育学研究A「コーパスを用いた学習者英語分析と教材作成への応用」

投野由紀夫(大学院総合国際学研究院・教授)

 

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コーパス(corpus)とはある言語の発話や文章を、言語分析を目的として大量にコンピューターに蓄積したものです。現在、大きなコーパスは100億語くらいの規模で、世界の主要言語のコーパスがあります。授業の前半は、コーパスの概念や構造、種類、構築方法などを学んだ後、言語データの分析の方法として、単語、品詞、語句、文法構造などの頻度・分布のデータをコーパスからどのように抽出するかを学びます。授業の後半はコーパスから得た言語情報を生かした言語教育教材の提案を各自が行い、ミニ・プロジェクトとしてデータ解析して教材のプロトタイプを作成・発表します。研究者だけでなく外国語教師としても必要なスキルを学べる授業です。

 

総合文化コース

文化の壁を超え、新しい価値を生み出す

総合文化コースは、世界諸地域の多様 な文化を学ぶコースです。具体的に扱 われるのは、文学・美術・映画・音楽な どの芸術、人類の思想や宗教、世界諸地域の民俗・伝統文化など多岐にわたります。まずは、入学時に選択した地域にみ られる文化現象を観察することから始めましょう。きっとあなたを引き付ける魅力 的な何かを見つけることができるでしょう。

ただし、魅力的な文化をただ楽しんで いるだけでは、それを真に理解したことに はなりません。文化現象を正しく記述し たり、文化の魅力を客観的に表現するためには、文化を扱う「方法論」を学ぶ必要があります。文学理論、芸術理論、表 象文化論、宗教学、心理学、文化人類学、 ジェンダー論などこちらも多様です。

そして、世界各地域の文化という横糸と、学問の方法論という縦糸を組み合わせて、自分なりのテーマを見つけ「文化 研究」を織り上げていくことが、総合文化コースで学ぶ醍醐味といえるでしょう。

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[注目の授業] ベンガル文学から世界を眺める

南アジア文化研究AおよびB「ベンガル文学概論(1)および(2)」

丹羽京子(大学院総合国際学研究院・准教授)

 

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ノーベル賞詩人タゴールを擁するベンガル文学を、そのタゴールから現代まで概観し、特質を探る授業です。

ベンガル語圏は現在ではインドとバングラデシュに二分されており、それぞれが異なる歴史的経緯をめぐって形成されたのみならず、西側がヒンドゥー文化、東側がイスラム文化を背景にしていることから、まれにみる多様性と多層性をもっています。

それに伴い、この授業にはベンガル語専攻はもとより、インド文化圏やイスラム文化圏などのさまざまな専攻語の学生が参加しています。授業では、朗読や歌、または映画なども取り入れて、多角的に文学を捉える試みがなされています。

 


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