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センターからイベント情報のお知らせです

国際日本研究センター国際日本語教育部門共催 国際シンポジウム 「コミュニケーションのための日本語学習辞書を求めて ―学習者調査から新しい辞書の構想と開発へ―」
  • 2018年7月31日 13:00
  • 国際交流基金日本語国際センターホール(さいたま市浦和区北浦和5-6-36)
  • PDFファイル

ポスター (PDFファイル)

開催期日:2018 年7 月31 日(火) 13:00~18:00(受付開始:12:30~)

開催場所:国際交流基金日本語国際センターホール(さいたま市浦和区北浦和5-6-36

公募定員:200 名 (参加費無料 先着順)

主催:北京日本学研究センター 共同研究プロジェクト「新しい日本語教育文法辞典構築のための基礎研究」国際交流基金

共催:国立国語研究所 共同研究プロジェクト「日本語学習者のコミュニケーションの多角的解明」
   東京外国語大学 国際日本研究センター国際日本語教育部門

概要

 国際理解や多文化共生能力を重視する今日の社会では、学習者の多様なコミュニケーション活動に役立つ日本語教育の実践とそのリソースの開発が進んでいる。中でも新しい日本語教育文法の研究と導入、新しい日本語教科書の製作と活用、新しい学習辞書の構想と開発などの活動が注目されている。
 本シンポジウムではコミュニケーションのための日本語学習辞書をテーマに、同領域で研究が進んでいる国立国語研究所・一橋大学・東京外国語大学の研究者にご協力いただき、学習者の辞書使用状況調査や誤用分析をはじめ、辞書開発研究の現場から新しい知見と成果を発信し、情報交換と学術交流を通してコミュニケーションのための日本語教育とリソース開発の促進と連携を図りたい。

12:30~13:00 受付

13:00~13:05 挨拶

13:05~13:45 講演1 コミュニケーションのための日本語学習辞書の構想

野田尚史 (国立国語研究所 教授)

日本語を母語としない人たちが日本語を「聞く」ため、「話す」ため、「読む」ため、「書く」ために必要としている辞書はそれぞれ別のものだと考え、それぞれの辞書をどのように作ればよいかという構想を示す。

13:45~14:25 講演2 「産出のための文法」の勘所―「は」と「が」の使い分けを例に―

庵 功雄 (一橋大学 教授)
日本語教育文法の具体例に、学習者が自ら表現したい内容を表現できるようにする「産出のための文法」がある。今回はその実践例として「は」と「が」の使い分けを取り上げ、記述の勘所について考える。

14:25~14:35 休憩 (10 分)

14:35~16:05 研究報告(1)

14:35~15:05 発表1 日本語学習者がわからない日本語と求められる学習者用の辞書とは

岩崎拓也(国立国語研究所 プロジェクト非常勤研究員)
学習者がわからない日本語は、母語話者用の辞書の見出し語とは異なる。調査の結果からわかった学習者がわからない日本語を紹介し、これからの日本語学習者用の辞書に必要な検索方法を提案する。

15:05~15:35 発表2 日本語学習者はどのような学習ツールを使っているのか―留学生を対象にしたアンケート調査の結果から見えるもの―

鈴木智美(東京外国語大学 教授)
「デジタルネイティブ」(digital native)世代の日本語学習者がふだんどのような学習ツール(スマートフォンのアプリやウェブサイトなど)を使用しているのか、留学生を対象とした調査の結果を報告する。

15:35~16:05 発表3 学習者の日本語に学ぶ辞書の落とし穴

砂川有里子国立国語研究所 客員教授
学習者の日本語を母語話者の日本語と比較すると、習ったのに使おうとしない語彙や文型の実態が明らかになる。この種の表現については他の表現以上に場面や文脈に配慮した辞書の記述が必要である。

16:05~16:15 休憩 (10 分)

16:15~17:15 研究報告(2)

16:15~16:35 発表4 中国語母語話者の日本語辞書使用実態―大学生・教師・留学生の比較―

王 星 (青島理工大学 副教授)
中国語母語話者の大学生・教師・留学生を対象に日本語辞書の使用実態を調査した結果を比較し、辞書利用の頻度、目的、内容、習慣、使用効果、利用者のニーズと期待などの示唆を報告する。

16:35~16:55 発表5 「てある」構文の誤用から見る教育文法辞書の課題

鄧 超群(湖南大学 講師
学習者コーパスに誤用が多い「てある」構文を事例に、動詞の接続問題、類義表現の使い分け、「てある」構文の過剰使用や使用回避など学習者の支障要因を分析し、日本語教育文法辞書の課題を考える。

16:55~17:15 発表6 日本語教育文法辞典構築のための基礎研究―学習者の実態とニーズを重んじる構想と設計―

曹 大峰(北京日本学研究センター教授 一橋大学客員研究員)
新しい日本語教育文法辞典作成のための研究概要を紹介し、一部の調査データを踏まえて中国人学習者の使用実態とニーズを分析し、辞書の内容と見出しの構成に関する構想と設計方針案を報告する。

17:15~17:25 休憩 (10 分)

17:25~17:55 全体ディスカッション

17:55~18:00 閉会の辞

申し込み先URL (締め切り:7 月20 日)

https://goo.gl/forms/CD43GPtrg1dzmFzC3

お問い合わせ先: iwasakitakuya@ninjal.ac.jp

国立国語研究所のリンク

https://www.ninjal.ac.jp/event/specialists/symposium/20180731_intlsympo