【ほけせん便り202号】新型コロナウイルス感染症について

2020.02.04

ほけせん便り 202号
保健管理センター
学校医 山内康宏
2020年2月4日

中華人民共和国湖北省武漢市において令和元年12月以降に新型コロナウイルス関連肺炎の発生が報告され、中国を中心に日本・アジア地域や世界各地からもその発生が報告され、2020年1月31日にWHOより「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると宣言され、各国において世界規模での感染症対策が進められています。
本学でも新型コロナウイルス感染への対策がホームページに掲載されていますので、各自確認してください。
https://www.tufs.ac.jp/NEWS/notice/202001virus.html

人に感染するコロナウイルスは、日常的に蔓延している風邪のウイルス4種類(一般の風邪の10~15%)と、重症肺炎を生じる2種類が知られており、その感染経路は飛沫(咳やくしゃみ)や接触感染によるとされ、その潜伏期間は2~14日程といわれています

症状は、通常の感冒と同様な鼻水・咽頭痛・咳や熱等です。時に重症化し呼吸苦(困難)や肺炎を合併することもあり、さらに重症化し致命的な経過をとることがあります。特に高齢者や基礎疾患がある方においては重症化に留意が必要といわれています。

予防として、まずは一般的な衛生対策としての風邪や季節性インフルエンザと同様に、「手洗い」・「うがい」・「アルコール消毒」を励行するようにして下さい。また、公共の場ではいろいろなところに触れず、自分の目や鼻や口も触らない様にしましょう* 。また他人との間隔を1メートルほど保つようにすると良いでしょう** 。
*接触感染の予防という観点からです。
**くしゃみ等により1メートル程度飛沫するといわれているので、できるだけ人込みを避け、他人とも距離も置いておくと良いでしょう。

「咳エチケット」も励行してください。
咳エチケットとは、咳・発熱等を含む急性呼吸器感染症の症状が出た場合には、一定の距離を保ち、咳やくしゃみをする際に、マスクやティッシュ・ハンカチまたは衣服(の袖)で口や鼻を覆う(直接手で口や鼻を覆わない)ことです。

治療は、現在のところ、有効な抗ウイルス薬等の特異的な治療法はありませんが、対症療法や最適な支持療法が行われます。

参考:WHO:Q and A on coronaviruses
https://www.who.int/news-room/q-a-detail/q-a-coronaviruses
厚生労働省:新型コロナウイルスに関するQ and A
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html

何か気がかりな点などありましたら、保健管理センターにご相談ください。

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