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マレーシア語

Program Bahasa Melayu ♦ Malay Language Programme

留学について

マレーシア語を学習する学生たちの多くがマレーシア[体験談]やシンガポール[体験談]などの国々の大学に留学しています。

マレーシア国民大学(Universiti Kebangsaan Malaysia; UKM)ブルネイ・ダルサラーム大学(Universiti Brunei Darussalam; UBD)シンガポール国立大学(National University of Singapore; NUS)とは交流協定を結んでおり、派遣留学制度により留学することができます。また、これらの大学から本学に留学しに来ている学生もいます。これらの大学の他、マラヤ大学(Universiti Malaya; UM)、マレーシア理科大学(Universiti Sains Malaysia; USM)に私費留学する学生も毎年います。

留学体験談・マレーシア

2013年から2014年にかけての1年間マレーシア国民大学に留学した、杉本梨菜さんに、自身の留学経験を語ってもらいました。

私は、学部3年の時に1年間、マレーシア国民大学(Universiti Kebangsaan Malaysia; UKM)に派遣留学制度を利用して留学しました。その間には、佐藤陽国際奨学財団から、奨学金も給付していただき、充実した留学生活を送ることができました。ここでは、私のマレーシアでの留学生活を紹介します。

マレーシア国民大学の特色

マレーシア国民大学は、スランゴール州のバンギにあります。マレーシアの首都クアラルンプールからは電車で1時間ほどのところです。総合大学で、キャンパスはとても広く、大学内をバスで移動します。学内には、授業が行われる建物、図書館、多数の寮、郵便局、銀行、ゴルフ場、プール、スタジアム、病院など様々な施設がそろっています。寮に住んでいる学生が多く、私も寮に住みました。とても自然豊かで、カメレオンのような珍しい動物やリスも見かけました。昼間はサル、夜はイノシシに気をつけていました。

留学の目的

私がマレーシア国民大学に留学したいと思った理由は主に2つありました。

1つ目は、海外で生活する楽しさや苦労を味わいたいと思ったからです。私は留学する前、マレーシアから日本の小学校に転校した男の子に学習支援を行っていました。その子が通っている学校の授業に参加し、勉強や日本の学校のきまりなどを教えるボランティアです。その子の授業に行くたびに、その子が私に求めていることは何だろう、と考えました。しかし、その子の気持ちがわからなくて、とっさに動けなかったりもし、海外で生活する上での苦労ってどんなものだろう、と思うようになり、マレーシアで生活してみようと決心しました。

2つ目は、学習面です。私は、左右田直規先生の東南アジア島嶼部歴史社会論ゼミで、マレーシアにおける日本のアニメやマンガの受容のされ方を調べています。マレーシア国民大学のマスコミ学科の授業を受講したり、現地で日本のアニメイベントに調査に行ったりすることで、現地の状況に合った研究をしたいと思い、留学することにしました。

授業

マレーシア国民大学では、社会人文学部に所属し、現地学生向けの授業に参加しました。授業中に使用される言語はほとんどがマレー語で、課題などで使う文献(本や雑誌等)はマレー語のほかに、ときどき英語で書かれているものも指定されました。

授業は、教室内で先生の話を聞くほかに、実際に現地で調査したり、自分たちで作品を作ったりするものも多々ありました。例えば、私が受講していた観光学の授業では、世界遺産に登録されているマラッカという街に行き、そこの住民や観光客にインタビューを行いました。

マスコミ学科の授業では、班ごとに映画やニュース番組を作りました。また、マレーシア国民大学の学生が日本のアニメについてどう思っているのかなどを調査しました。他の授業でも、グループで作業をしたり現地に行ったりすることがとても多く、授業を通じて友達がたくさんできました。

授業以外では、在マレーシア日本大使館や、クアラルンプールにある国際交流基金、紀伊國屋書店の方々にお話を聞きに行ったり、マレーシアで私の興味のあるテーマで論文を書かれた大学の先生に会いに行ったりしました。また、クアラルンプールで開かれていた、ドラえもん展、コスプレ大会、コミックマーケットなどでもアンケート調査を行いました。帰国した今は、調査した内容をまとめ、さらに深い調査ができないか検討しているところです。

課外活動

マレーシア国民大学は、とても課外活動が活発な大学です。サークルや寮ごとのアクティビティなどがあり、マレーシアの色々な州をまわりました。例えば、私が属していたダンスサークルでは、クダ州に行き、小学生と一緒に伝統的な踊りを披露しました。また、寮のアクティビティでは、サバ州のとある島に行き、国籍を持たない子どもたちと交流しました。その他にも本当にたくさんのアクティビティがあり、気がつくと、マレーシアの全14州のうち、12州をまわっていました。寮内で行われた表彰式では、「留学生特別賞」という賞を、同じ寮の友達たちからいただきました。1年間で1番活発な留学生だったからだそうです。

長期休暇

学期の途中には2週間授業が休みになり、1学期と2学期の間には1か月ほどの休みがありました。この期間には、友達の帰省についていきました。マレーシアは多民族国家であり、それぞれの民族によって、生活スタイルも違います。マレー人の友達の家に行ったときには、手でご飯を食べるよう勧められたり、イスラームの話をしてくれたりしました。華人の友達の家に行ったときには、ちょうど旧正月だったので、仏教のお寺に連れて行ってもらったり、アンパウというお年玉をもらったりしました。色々な文化に触れることができました。

マレー語を勉強して、マレーシアに行く強み

マレーシアには英語を話せる人も多いです。マレー語やマレーシア地域の勉強をして、マレーシアに行く強みはあるのでしょうか?

マレーシアの多くの友達は、私に、信仰している宗教について教えてくれたり、心理的な悩みを相談してくれたりしました。マレー語が通じ、マレーシアの文化についても知っているので、内面を話しやすいのだそうです。また、マレー語のみで行われるイベント等にもよく誘われ、現地の人々の伝統文化などにも触れられました。授業中も、私がつたないマレー語で発言しても、みんな耳を傾けてくれました。

マレーシアでは、マレー語のほかに、英語や華語諸語、タミル語などが話されており、相手のわかる言語を使うことが思いやりだそうです。マレー語を勉強していることが、マレーシアの人々を理解したいという気持ちの表れだと、現地の友達は思っているようでした。

留学を終えて

1年間の留学では、本当に様々なことが起こりました。そのような中で、私が特に学んだのは、人を思いやることの大切さです。

留学中は、現地の人ほど言語をうまく使えるわけではなく、先生の話していることがわからないこともありました。しかし、先生や友達がその都度気にかけてくれ、テスト前には、私につきっきりで勉強を教えてくれた友達もいました。また、長期休暇などでは、私が寂しくないように、たくさんの友達が帰省に誘ってくれました。そのような一つひとつの思いやりがとても嬉しかったです。

そして、帰国して周りを見ると、日本にも思いやりを持って行動している人がたくさんいることに気がつきました。私も、周りを見て、相手の気持ちを汲んで行動できる人になりたいです。

これから留学する人へ

一人ひとり、留学で学ぶことや感じることは違います。自分がやってみたいことや、現地で自分が見たり感じたりしたことを信じて、留学を楽しんでください!

杉本梨菜(2013~2014年 マレーシア国民大学(UKM)留学)

留学体験談・シンガポール

Makansutra Singapore
2014年から2015年にかけての1年間シンガポール国立大学に留学した、高橋里佐子さんがシンガポールの食文化について書いた記事です。