国際日本学部
国際日本学部は、日本人学生と世界各地からの留学生が一緒に学び、日本の、その先を考える学部です。バックグラウンドの異なる学生が学びの空間を共有し、未来に向かって歩んでいきます。
共通言語は、英語と日本語。それぞれの運用能力を高めながら、日本を、総合的に学びます。
充実した短期留学プログラムや長期留学プログラムにより、学びの場は海外にもつながります。
国際的な視野から日本を総合的に学び、世界に向けて日本を発信する力や、多文化化する日本の問題解決に資する知識や協働力を備えた人材を養成します。
国際日本学部、ここがポイント
特徴 1―日本を、まるごと
日本そのものをフィールドとして分野を超え、多角的な視点で日本を捉え直します。
私たちが暮らす日本という国を、世界の中に位置付けて学ぶのが国際日本学部です。具体的には、日本の政治・経済・社会・歴史、日本の文学・文化、日本語を学びます。
また、世界で日本語を教えるための知識も身に付けることができます。
特徴 2―留学生と日本人が共学。英語と日本語で学ぶ
日本語と英語をコミュニケーションツールとして用い、日本人学生と留学生がいっしょに学びます。
国際日本学部は、英語でも日本語でも、きちんとしたコミュニケーションがとれるようになることを目標としています。
英語で行われる授業も多くありますが、日本語の書く、読む、話す力を高めるプログラムも用意されています。
特徴 3―課題解決型のアクティブ・ラーニング
自律性を涵養し、多様な人々との協働による課題解決型のアクティブ・ラーニングに取り組みます。
1年次の「多文化コラボレーション」科目をはじめ、多くの授業で、問題を発見し、解決の方策を話合い、そして解決のために行動する活動を行います。
学内はもとより、地域社会、さらには海外にでかけて行うフィールドワークもあります。
4年間の学び
《第1年次》
協働実践科目のうち、「多文化コラボレーション」科目は全員が履修し、日本人と留学生が協働して問題発見し解決する手法を学びます。国際日本学部の導入科目では、英語で日本の社会、歴史、文学・文化、言語を学びます。また、言語科目で英語力・日本語力を向上させます。さらに、3学部共通の教養科目の幅広い選択肢のなかから、興味のあるトピックスを選んで学習します。特に「教養日本力科目」では、世界各地の協定校からの交換留学生とともに、日本について学びます。
《第2年次》
同じく協働実践科目のうち、「地域社会フィールドワーク」や「社会発信型プロジェクトワーク」、「教育支援フィールドワーク」で協働活動を進めます。教室の外での活動も広がります。国際日本学部の概論科目で日本についての知識を深めます。また、引き続き英語・日本語を磨きます。その一方で、3学部共通の言語学習の科目(「世界言語科目」、「教養外国語科目」、「諸地域言語科目」)で、日本語・英語以外の外国語にも触れましょう。
《第3年次》
多くの学生が、長期の交換留学や短期海外留学、海外でのインターンシップなど、留学プログラムに参加します。学習の場は世界に広がります。専門科目では講義科目と演習科目を履修します。特に注目される科目は、「異分野横断研究」と「異分野横断演習」。異分野横断研究は、国際日本学の諸分野をリレー講義により学びます。異分野横断演習では、日本人学生と留学生がチームを組み、身近な問題の解決に取り組みます。なお、国際日本学部では、複眼的に日本を見る力を養うため、二つ以上の分野の演習科目の履修を義務付けています。アドバイザーの教員と相談し、幅広い学びと専門的な学びのバランスをとって履修しましょう。
《第4年次》
指導教員のもとで卒業研究を行います。英語で執筆する場合には日本語で長文要旨を、日本語の場合には英語で長文要旨を作成し、2言語で研究成果をまとめます。
PICK UP授業
多文化コラボレーション
日本人学生と留学生が協働で地域の魅力を発見し、発信する授業です。母語を含めバックグラウンドが異なる多文化チームが自分たちで設定したテーマに沿って、英語と日本語を交えてグループワークを行います。現地調査や専門家へインタビューした内容をふまえて紹介記事を書いたり、ミニ番組を制作したりします。多言語多文化共生力や行動力・発信力を身につけることを目指します。
社会発信型プロジェクトワーク
日本人学生と留学生からなる数名のチームが協働して活動し、課題の掘り下げや調査分析、解決への道筋をさぐるための研究会やシンポジウム等の企画・運営などの活動を行います。その成果は、インターネット・コンテンツなどで効果的に発信します。社会に向けて日本を発信したり、共生社会を作り出す上での課題やその解決のための方策を見つけ出したりする能力を身につけることを目指します。
教育支援フィールドワーク
日本語教育の現状と日本語教育の方法論の基礎を学び、国内の日本語教育機関で日本語教育の補助を行い、実際の教育現場を体験する授業です。活動の成果をクラスで報告し、活動の振り返りと総括を行います。グループ学習の教育を海外でも行ってきた教員が指導し、授業は主に英語で行います。日本語教育のスキルを身につけると同時に、キャリア形成意識の向上を目指します。
留学
長期留学
東京外国語大学は世界の多くの大学と学生交流をもち、交換留学を実施しています。国際日本学部の学生の留学先は、英語圏の大学を中心に、世界に広がっています。
短期留学
東京外国語大学の学生の多くは、1年次、2年次の夏学期・冬学期に短期留学(ショートビジット)に参加し、世界を体験します。短期海外留学の選択肢も世界中に広がっています。
教員スタッフ
国際日本学部では、32人の教員が、日本人と留学生からなる1学年75名の学生を指導します。
阿部 新 | 音声教育,社会言語学,テキストマイニング |
荒川 洋平 | 国際言語管理, 応用認知言語学 |
石澤 徹 | 日本語教育学 |
伊集院 郁子 | 日本語教育, 談話分析 |
伊東 克洋 | 日本語教育学, 応用言語学 |
海野 多枝 | 応用言語学, 第二言語習得, 日本語教育 |
大津 友美 | 日本語学 |
川村 大 | 日本語の文法・語彙, 日本語史等 |
木村 正美 | 国際関係論 |
工藤 嘉名子 | 日本語教育学 |
小島 祥美 | 教育社会学 |
小松 由美 | 異文化コミュニケーション, 健康心理学, 被害者支援 |
佐藤 正広 | 歴史学 |
嶋原 耕一 | 社会言語学,日本語教育学 |
SEATON, Philip | 現代日本研究 |
菅長 理恵 | 日本語・日本文化 |
鈴木 智美 | 語彙・構文の意味分析, 日本語学習における辞書 |
鈴木 美加 | 日本語教育, 教育方法学, 教育工学, 文章理解 |
伊達(平野) 宏子 | 音声教育, OJAD |
谷口 龍子 | 言語学 語用論 日本語教育 |
土田 耕督 | 芸術学 |
友常 勉 | 日本思想史 近現代部落史 宗教と芸能 |
中井 陽子 | 会話分析 |
中村 彰 | 日本語教育, 英語学, 言語学 |
西原 大輔 | 日本美術,日本文学,比較文学 |
HAUKAMP, Iris | 映画論 |
花薗 悟 | 日本文法学 |
春名 展生 | 国際政治学, 日本政治外交史 |
PORTER, John Patrick | 日本史 |
甕 隆博 | 数学, 数学教育 |
幸松 英恵 | 日本語学、日本語教育学、現代語文法 |
林 俊成 | 教育工学, e-Learning環境, 遠隔教育 |
お問合せ
東京外国語大学 入試課 042-330-5179
平日 9:00-12:00、13:00-17:00
※土曜日、日曜日、祝日は窓口、電話ともにお休みです。
※受験予定者本人が電話により、質問してください。