MIRAIプログラムコーディネーターの青井です。
11月25日、グローバル人材育成ゼミで2回目の講演会が開催されました(※第1回目のレポートはこちら)。
今回お招きしたのは、本学の卒業生でもある一般社団法人海外建設協会の茂木仁志さん。
建設業界で働くビジネスパーソンを対象に、海外で円滑に仕事をするための研修事業を企画・運営しておられます。
グローバルビジネスの最前線で活躍してこられた茂木さんは、「外大生(人社系博士)だからこそ発揮できる価値」を快活に語ってくださいました。
「専門外への一歩」を阻む、博士学生のコンプレックス
博士学生は、日夜「答えのない問い」に挑んでいます。
膨大な資料を読み解き、論理を構築するプロセスは、本来なら大きな自信に繋がるはずのものです。
しかし皮肉なことに、専門性を突き詰めるほど、「専門外にはみ出していく勇気」が失われてしまう現状もあります。
「ビジネスで自分が貢献できることなんてない」――そんな、人社系博士学生が抱きがちな「自信のなさ」が、キャリアの選択肢を狭めてしまっているのではないかと思います。
実務経験を凌駕する「思考の力」
そんな学生たちの不安に対し、茂木さんが提示してくださったのが「シミュレーション(ケーススタディ)による問題解決能力」という視点です。
「実務経験がないこと」をコンプレックスに感じる博士学生は多いですが、茂木さんはこう断言します。
個人の限られた実務経験よりも、博士が持つ『緻密な思考実験』の方が、未知の問題に対してはるかに高い応用力を発揮する。
大量の文献や事例から一般法則を導き出し、歴史的・文化的背景を踏まえて「もしこうなれば、こう動くはずだ」とロジックを組み立てる力。
この博士課程で培った「推理力」こそが、実務経験の不足を補って余りある武器になるのだという励ましに勇気づけられた博士学生は少なくなかったはずです。