この度、MIRAI-5期生の森 光河さんが、以下のとおり論文発表を行いました。

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発表日:
 2026年7月26日

区分:
 口頭

発表した場所:
 歴史学研究会 近代史部会 修士論文報告会

題目名:
 在郷軍人会の感情史―イープル同盟におけるノスタルジーと戦友意識、1921~1939年

概要:
 2026年7月26日に一橋大学で開催された歴史学研究会・近代史部会の修士論文報告会にて、2025年度に提出した修士論文の内容をもとに報告を行いました。修士論文では、戦間期イギリスにおいて発足した在郷軍人会、イープル同盟に着目し、それがどのような感情表現の規範を共有する共同体であり、その共同体内で個人がどのように感情を実践したのかを考察しました。当日の質疑応答では、参加者の多くが日本史研究に従事する大学院生だったこともあり、英語圏を中心に展開してきた感情史を方法論として用いることの意義などについて、議論をしました。同じ歴史学でも、研究史や思想的な伝統が異なると、歴史を書く作法も大きく変わってくるのだということを実感することができました。普段はイギリス女性史研究会のような、イギリス史・西洋史の研究会に参加することが多いので、他地域の歴史を研究する方々と交流の機会を持つことができて、とても刺激になりました。

発表の動機:
 修士論文執筆時の私の関心は、戦争を経験した人が、どのように自らの経験を振り返るのかという点にありました。私はどちらかというとネガティブな感情(孤独や恐怖)に関心を持って研究を行ってきたこともあり、戦争を経験した退役軍人が戦争を回想する際には、そのような「暗い」感情を経験したに違いないと思っていました。しかし、実際に史料を読み解く中で、戦争を楽しく思い出すべきだという規範が彼らの間で共有されていたようだということがみえてきました。史料読解を通じて、「期待」が裏切られるのは、歴史研究の醍醐味です。そういう意味で、自分の関心をもとに研究を行いつつ、予想外の発見も得られて、良い経験になったと思います。