この度、MIRAI-5期生の紺谷 南さんが、以下のとおり論文を発表しました。
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発表日:
2026年3月1日
区分:
論文
発表した媒体:
『東欧史研究』
題目名:
ナチ・ドイツ占領下リトアニアでのユダヤ人迫害・殺害における現地住民の行動-ユダヤ人生存者の証言から再構成する「個人」の経験-
概要:
リトアニアのホロコーストを生き延びたユダヤ人生存者の証言集を一次史料として用いて、ナチ・ドイツ占領下リトアニアの地方の地域社会内で発生するユダヤ人迫害・殺害に対して、(リトアニア人とユダヤ人双方を含む意味での)現地住民はいかなる反応や行動をとったのかを再構築し、またそれはどのような動機や要因から説明できるのかを明らかにしようとする論文です。今回は特に、これらを個人レベルの視点から捉えることで、単純な善悪二元論では捉え切れない人々の多様かつ複雑な行動について分析することを試みました。
発表の動機:
東欧におけるホロコーストに関心を持って以来、自分の村や町の中で、これまで「隣人」として共に暮らしてきた人々(≒ユダヤ人住民)に暴力が行使される時、そこに生きた現地住民はそれぞれどのような態度・行動を取ったのだろうということを考えてきました。こうした疑問を根底に持ちながら、ユダヤ人生存者の証言集を用いることで、ナチ側の行政資料や報告書といった公的文書からは見えてこない現場レベルでの個々人の行動や内面を深く考察できると思い、本論分を執筆しました。今後は、リトアニア人現地住民側の史料も積極的に取り入れて、地域社会内の住民たちはそこで発生した暴力をどのように経験したのかというテーマについて引き続き議論を深めていきたいと思っています。