Add-On Program「多言語・多文化社会」
Add-On Program「多言語・多文化社会」とは
本学の外国語学部においては、学生たちが26にのぼる言語のどれか一つを選び、選択した言語とそれが話される地域の文化・社会について学ぶという教育体制をとっています。
しかし、日本社会が多言語・多文化化し、異なったさまざまな言語・文化を背景に持つ人々がともに生活するようになった現在、日本の外にもっぱらむけられてきた視線を日本の中にもむけた新たな教育のあり方が必要となってきています。
通例、本学の学生は3つの履修コースの中から一つを選択し、そのコースに属する科目を中心に履修して、最終的に126単位以上を取得して卒業します。本Add-On Programは、「多言語・多文化社会」に関連する所定の単位を取得した者に、学士号を授与する卒業証書とは別に、「Add-On Program多言語・多文化社会」修了を認定する制度です。
本Add-On Programの授業は、総合科目として開講されます。これらの授業によって取得した単位は、本Add-On Programに必要な単位として数えられるばかりでなく、卒業に要する126単位にも含まれます。他方、これらの授業はそのほとんどが、本Add-On Programの修了認定を希望しない学生にも開かれています。
以下に本Add-On Programのイメージを図で示しました。

Add-On Program「多言語・多文化社会」が目指すもの
Add-On Program「多言語・多文化社会」は、日本における調和のとれた多言語・多文化共生社会の実現に寄与するために以下の目標を掲げています。
- 多言語・多文化社会にかかわる言語・文化横断的な一群の授業を開講することによって、幅広い視野をもつ学生を育成します。
- 多文化が交流する「ユニバーサル・キャンパス」実現のために、学内の留学生との合同授業を取り入れます。
- 実習・インターンシップを取り入れることによって、学生の社会的実践経験を深めます。
- コミュニティー通訳、多文化ソーシャル・ワーカーなど、多言語・多文化社会が求める人材を育成します。
Add-On Program「多言語・多文化社会」の構成
Add-On Program「多言語・多文化社会」は、(1)基礎部門、(2)理論部門、(3)言語技能部門、(4)実習部門、(5)プレゼンテーション部門の5部門から構成されています。理論部門はさらに4つの分野にわかれます。現在、以下の授業の開講を予定しています。
部門 | 分野 | 単位数 | 学ぶこと | 備考 |
---|---|---|---|---|
基礎部門(入門) | 1学期・2学期 4単位 | 日本の多言語・多文化化の現状(現場からのゲストスピーカ多数) | 06年度開講 | |
理論部門 | 歴史 | 半期 2単位 | 日本と世界の多言語・多文化化の歴史 | 07年度前期開講予定 |
社会・文化 | 半期 2単位 | 多言語・多文化社会にかかわる理論 | 07年度前期開講予定 | |
法・政策 | 半期 2単位 | 国内の外国人を取り巻く法や政策 | 06年度後期開講 | |
言語とコミュニケーション | 半期 2単位 | 異言語・異文化間の言語とコミュニケーションをめぐる問題 | 07年度後期開講予定 | |
言語技能(LSP:Language For Specific Purposes)部門 | 1学期・2学期 4単位 |
「教育」「医療」「災害」「行政」などに特化した言語表現や通訳技術の基本 | 07年度開講予定 (対象言語は検討中) |
|
実習部門 | 2単位 | 実習(ボランティア、インターンシップ)を取り入れた授業をおこなう | 08年度開講予定 | |
プレゼンテーション部門 | 半期 2単位 | Add-on Programの仕上げとして学生がこれまでの経験を総括して発表 | 08年度開講予定 | |
合計 | 20単位 |
Add-On Program修了証の獲得方法
- 必要単位数 本Add-On Programすべての分野・部門から合計20単位を履修する必要があります。
- スタンプラリー方式 プレゼンテーション部門を除いて、授業を履修する順序や年次は自由です(スタンプラリー方式)。
- プレゼンテーション部門の履修 プレゼンテーション部門の授業は、本Add-On Programの修了認定を希望する学生のみに開講されています。したがって、最終的にプレゼンテーション部門を履修し修了することが、本Add-On Programの修了認定を受けるための要件です。
- 登録手続き プレゼンテーション部門の授業への登録をもって本Add-On Programへの登録とします。ただし履修に際しては、基礎・理論部門のすべての科目が履修済みであることが条件となります。また、言語技能および実習部門の科目については履修済みまたは履修中であることが条件となります。
- 修了認定 プレゼンテーション部門の授業を修了した者に対して、Add-On Program「多言語・多文化社会」の修了証を授与します。
本Add-On Programの授業は、修了認定を希望しない学生も履修することができ、取得した単位は所定の規定により卒業に必要な単位として数えることができます。
Add-On Program「多言語・多文化社会」の授業
2006年度開講および2007年度開講予定の授業についての学生向け案内は授業のお知らせをごらんください。