東京外国語大学
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活動報告

地域講演会「シリア紛争の行方:ロシア軍介入、パリ同時多発テロ事件を受けて」

2015.12.08

開催概要

「シリア紛争の行方:ロシア軍介入、パリ同時多発テロ事件を受けて」講師:青山弘之(東京外国語大学教授)

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今回講義には、これまでにない90名近い多数の参加者が集まった。

(まとめ)講義では、シリア紛争の過去から現在までの動き、紛争の複雑性等につき具体的な説明が行われ、紛争が「終わり」の「始まり」の時期にあるとの見方が述べられた。

(概要)講師は、冒頭、シリア紛争を時系列的に取り上げ、2012年のシリア内戦から最近のパリ同時テロ、トルコのロシア軍戦闘機撃墜までを振り返った。続いて、シリア紛争の特徴を指摘し、様々な当事者と様々な争点があるという複雑性につき説明し、今は紛争の「終わり」の「始まり」にあるとの見方を示した。「アラブの春」については、シリアが他の当時国とは異なり「上からの民主化」という手法をとり、また、紛争については、アサド政権対反体制派という簡単な図式にあるものではないという特性も述べた。シリア国内でのアサド体制と反体制派の比較に加え、人権重視の西側と主権重視のロシアを対比させ、必ずしも西側に理があるとは言い難い面についても説明した。今後、アサド政権が行きつく先を明確に見通すことは困難であるが、即座な退陣ということはなく、その点では国際社会も認識しているとの見方を示した。

(所感)今回のテーマは、新聞等マスコミでも日々報道されており、正にタイムリーな講演であった。また、それだけ参加者の関心も高く、また、講師の青山弘之氏もテレビ出演等で知られる存在になっていたこともあり、多数の参加者が集まることになったものと思われる。
青山講師の説明も具体的かつ分かりやすく、且つ、ポイントを押さえたものであった。また、テーマがマスコミでもよく紹介されていることもあり、参加者も内容についての知識も高く、講義終了後は、詳細な質問もあった。講師は質問に対しても丁寧な説明を行い、好印象を得ていた。
会場については、川崎汽船株式会社の御好意により、都心の飯野ビル内という好立地の場所を提供いただいたことに謝意を表したい。

開催日

2015年12月8日(火)

概要/内容

日時 2015年12月8日(火)16時00分~17時30分(受付開始 15時30分より)

会場 川崎汽船株式会社 本社内会議室1401号(大会議室)
    〒100-8540 東京都千代田区内幸町2丁目1番1号 飯野ビルディング
(アクセス・地図) http://www.kline.co.jp/corporate/map/index.htmll

講師 青山 弘之 東京外国語大学総合国際学研究院国際社会部門 教授
          (専門:現代東アラブ政治、思想、歴史)

講演テーマ 「シリア紛争の行方:ロシア軍介入、パリ同時多発テロ事件を受けて」

要事前申込、入場無料

※講演会参加ご希望の方は、お名前、ご所属、ご住所、E-MAILアドレスを明記の上、
メールにて、社会・国際貢献情報センター事務局 icsic@tufs.ac.jp までお申込みください。
締切り:2015年12月4日(金)

本件に関するお問合せは
東京外国語大学 社会・国際貢献情報センター
icsic@tufs.ac.jp