東京外国語大学出版会

最新刊のご案内

長谷部美佳 受田宏之 青山亨編
『多文化社会読本 多様なる世界、多様なる日本 』

【2016年3月31日発売】
A5判 並製 264頁 定価:本体2400円+税
ISBN 978-4-904575-53-6 C0036

「ヘイトスピーチ」「排外主義」に抗して

多言語・多文化化する現代社会、互いの存在を生かし合える世界のあり方とは?

近年、高まりをみせる排外主義への危機感をバネに、世界14か国におよぶ現場での経験を活かし、専門家20名が各々の切り口で特定の国や民族、出来事の歴史的背景を浮き彫りにする。世界の地域研究と移民研究の成果から、国家と社会の新しい関係性を探究する一冊。
充実の論文とコラム、そして現場の声を聴く座談会を収録。


【本書の構成】
序章 地域研究と移民研究の対話――本書のアプローチ
第Ⅰ部 移民と国家の変容 欧州における多文化社会
 1章 ドイツにおける「外国人労働者」問題と多言語・多文化社会化  相馬保夫
 2章 「大英帝国」から「マルチ・エスニック・ブリテン」へ  尹慧瑛
 3章 フランス共和主義とイスラーム嫌悪(フォビア)  李孝徳
 4章 「ユダヤ文化」の復興? 
    ――ポーランドにおける多文化社会の再構築の試み  篠原琢
 コラム1 カタルーニャはどこへ行くのか?  立石博高

第Ⅱ部 多様性と統合 アジア・アフリカにおける多文化社会
 5章 中国という言語空間から考える
    ――アウターな言語のいのちのなかで〈他者〉になる自分へ  橋本雄一
 6章 南アジアの「多様性」は何を語るのか  藤井毅
 7章 インドネシアの華人――同化から統合へ  青山亨
 8章 サブサハラアフリカにおける国家と言語
     ――重層的多言語状況を生きる人々 坂井真紀子
 コラム2 ミャンマーにおける宗教サンクチュアリ
     ――国境沿い少数民族の生存戦略  土佐桂子

第Ⅲ部 先住民と黒人をめぐる語りと政策 「新大陸」における多文化社会
 9章 多文化主義オーストラリアと先住民族  山内由理子
 10章 先住民の自由について考える――現代メキシコと先住民  受田宏之
 11章 「サンボ」という表象とその意味するもの
     ――「奴隷とされた人たち」が生きた世界  佐々木孝弘
 コラム3 多文化主義のブラジルとアフリカ系ブラジル人  鈴木茂

第Ⅳ部 マイノリティの現場 日本における多文化社会
 12章 多様性への気づき――「日本」のマイノリティ認識について  前田達朗
 13章 「外国人受け入れ」反対論を乗り越えるには
     ――「多文化まちづくり工房」の事例から  長谷部美佳
 14章 座談会:憎悪と妄想を越えて
    加藤丈太郎 金朋央 宮ヶ迫ナンシー理沙
    塩原良和 前田達朗
    司会:長谷部美佳・受田宏之

終章 大学と多文化共生――東京外国語大学の経験


【編者紹介】
長谷部美佳
(はせべ みか)
東京外国語大学世界言語社会教育センター特任講師。専門は移民とジェンダー、多文化社会論。著書に「インドシナ難民家族の高校進学と支援者の役割」(『多文化社会の教育課題』明石書店、2014)、「外国人家事労働者受け入れをめぐる問題点」(『クアドランテ』No.17、2015)などがある。


受田宏之(うけだ ひろゆき)
東京大学大学院総合文化研究科准教授。専門はラテンアメリカ地域研究、開発学。著書に『開発援助がつくる社会生活』(共著、大学教育出版、2010)、訳書にフェルナンド。エンリケ・カルドーゾ/エンソ・ファレット『ラテンアメリカにおける従属と発展』(共訳、東京外国語大学出版会、2012)などがある。

青山亨(あおやま とおる)
東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。専門は東南アジア宗教史、インドネシア前近代史。著書に「プランバナン寺院シヴァ堂のラーマーヤナ浮彫」(『画像史料論』東京外国語大学出版会、2014)、『東南アジアを知る50章』(共著、明石書店、2014)などがある。

野本京子 坂本惠  東京外国語大学国際日本研究センター編
『日本をたどりなおす29の方法 ―国際日本研究入門』

【2016年3月31日発売】
B5判 並製 192頁 定価:本体2000円+税
ISBN978-4-904575-56-7 C0081

国際日本研究、上級日本語学習のための新しい教科書

「日本人の宗教観」「日本国憲法」「3.11後の暮らし」など、多様な視点で描く「日本」。海外でもとくに関心の高い29のテーマ、トピックを通して、読者一人一人に、あらためて「日本」について考えを巡らせてほしい。

日本語を母語としない方々を最初の読者対象として、日本語を母語とする方々にも、自らの足元である日本について考え、「日本をたどりなおす」ために読んでいただきたいと思います。日本語を学習すると同時に、国際日本研究の入り口に立てるようにと意図されたものです。クラスで学習する場合は、テーマについて積極的に議論しましょう。

●日本国内の日本語上級レベルの留学生、海外の日本・日本語学科の教材として
●日本語中上級、上級者向けの読解、精読の教材として
●日本語母語話者を対象に、教養レベルの「国際日本研究入門」の授業に

本書の構成(目次より)
第1章 日本語ってどんな言葉?
第2章 人間と文学を語る
第3章 ニホンのブンカ系
第4章 日本の中のいろいろなコトバ
第5章 戦後日本の枠組み
第6章 現代日本の暮らしと文化
発表の評価の目安
調査の方法/巻末資料


【編者紹介】
東京外国語大学国際日本研究センター

東京外国語大学国際日本研究センターは2009年4月に設立され、日本語教育の方法や日本の文化・社会に関する研究分野にかかわるテーマについて調査研究し、その成果を教育面にも反映・還元していくことを目標としています。留学生日本語教育センター、そして学部・大学院で日本語を含む27専攻語・地域についての教育研究体制を擁する東京外国語大学での日本語・日本研究は、「日本」をベースとしつつ、世界の諸言語・諸地域との比較研究をつよく意識せざるを得ません。このような恵まれた環境を最大限に活かし、海外の研究者との情報ネットワークを構築し、国内外における日本語・日本教育研究機関と連携しつつ、多様化する日本語学習者に対応した教育研究を進め、その成果をひろく社会に還元してまいります。

ホアン・ミン・トゥオン著 今井昭夫訳
『神々の時代』

【2016年3月31日発売】
四六変型判・ 並製 574頁 定価:本体4000円+税
ISBN 978-4-904575-55-0 C0097


豊かなアジア文学の世界――〈物語の島 アジア〉シリーズ第四弾はベトナム

南北に引き裂かれ、国に翻弄され続けた一族の歴史ストーリー

ハノイ近郊のある農村に暮らすグエン・キー一族の、フランス植民地時代からベトナム戦争、そして南北ベトナム統一後――。激動の時代を生きた人々の生活を、与えられた歴史としてではなく、自分達の歴史として作家が再び語り直す。
刊行後、当局から回収処分を受けながらも多くの読者に衝撃を与えたベトナム戦争文学の記念碑的作品。待望の邦訳。


【著者紹介】
ホアン・ミン・トゥオン
(Hoang Minh Tuong)

1948年、ベトナムの農村ハドンに生まれる。大学卒業後、教師などを務めた後、1970年代後半に新聞記者となり、作家活動を開始。1979年に初めての長編小説『冬春米の田』を刊行して以来、20冊以上の著作を発表し、ベトナム国内で高い評価を受けている。2008年に刊行された『神々の時代』は、2014年にはフランス語訳が、翌15年には韓国語訳が出版されている。


【訳者紹介】
今井昭夫
(いまい あきお)

東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。専門はベトナム近現代史。著書に『戦争・災害と近代東アジアの民衆宗教』(共著、有志舎、2014)、『記憶の地層を掘る アジアの植民地支配と戦争の語り方』(共編著、御茶の水書房、2010)などがある。


〈物語の島 アジア〉シリーズは、第1弾・タイ『パンダ』、第2弾・カンボジア『追憶のカンボジア』、第3弾・チベット『ハバ犬を育てる話』も好評発売中です。

吉松久美子著
『移動するカレン族の民族誌  フロンティアの終焉 』


【2016年3月28日発売】
A5判 上製 384頁 定価:本体3700円+税
ISBN978-4-904575-54-3 C0039

彼らはなぜ移動し続け
そしてなぜ移動を止めたのか

暮らしのあらゆる部分が移動を核として絡み合い、もつれ合い、
見え隠れしながら濃密につながっている――。

北部タイ山間盆地で頻繁に家や村を移していた頃のカレン族の人々の生活を、足かけ8年にわたるフィールドワークにもとづき記述し、移動の生活様式から定住へと変換していく過程とその起因を、これまでにない独自の解釈で明らかにする。移動するカレン族の文化の終焉を丹念に描き出し、鮮やかに捉えたエスノグラフィー。


【著者紹介】
吉松久美子
(よしまつ・くみこ)

1954年生まれ。文化人類学者。慶応義塾大学文学部非常勤講師。東京外国語大学地域研究科博士課程修了。博士(学術)。やまもとくみこ の名前で数多くの著作がある。1985年、「"私"の存在」で第4回潮賞(ノンフィクション部門)受賞。著書に『ムがいっぱい―タイ少数民族カレンの村で』(農山漁村文化協会、1990、高等学校指定図書)、『美しきカレン―北タイを訪ねて』(古今書院、1990)、『手さぐりのタイ―不思議の国の驚きレポート』(農山漁村文化協会、1992)、「犬に名前のない社会」(『中学校国語科用 国語3』所収、光村図書、1993)、『中国人ムスリムの末裔たち―雲南からミャンマーへ』(小学館、2004、第10回小学館ノンフィクション大賞優秀作)など。

菅原純 ラヒラ・ダウト編
『Mazar: Studies on Islamic Sacred Sites in Central Eurasia』


【2016年3月31日発売】
B5変型判 並製 360頁 定価:本体3600円+税
ISBN978-4-904575-51-2 C3039

イスラーム聖者廟ことマザール(mazarアラビア語:参詣、訪問、参詣地、廟墓、墓)は、中央ユーラシア世界において、さまざまな局面で重要な役割を果たしてきた。一千年以上の長きにわたり、マザールは地域コミュニティの精神的な拠り所であったと同時に、参詣や巡礼を通じて、種々の人々の広域的な交流の結節点としての役割を果たしてきたのである。さらにマザールは、時に人々に地域の歴史を思い起こさせるランドマークあるいは「記憶の場」として機能してきた。マザールはこのように文化的、社会的、経済的、そして歴史的に無視できぬ存在であり、マザール研究は中央ユーラシアの歴史と社会をより深く理解するうえで欠くことのできない学術的意義を有していると言えよう。本書は20名の専門研究者が、それぞれ異なった視点からこのマザールの諸相に光を当て、これまで語られてきたものとはまた違った、中央ユーラシア世界の新たな知的沃野を示す試みである。

執筆者:ナーディルジャン・アブドゥアハトフ、ラヒラ・ダウト、デヴィン・デウィーズ、ギュルバハル・ゴジェシュ、パトリック・ハルゾン、アシルベク・ムミノフ、オメルジャン・ヌリ、アイツァン・ヌルマノワ、アブリズ・オルホン、アレクサンドル・パパス、澤田稔、新免康、菅原睦、菅原純、ライアン・サム、王建新、王平、アブリミト・ヤスィン、張世才、ジョウ・シージュアン


Mazars (A. visiting, visitation, visit; a place of visitation; shrine,sepulcher, tomb, grave), or Islamic sacred sites, have played important roles in various dimensions of the Central Eurasian world. For over a millenia the mazar was the central source of spiritual strength and guidance for the local communities, and it has played a substantial social role in large-scale intersection and contact of various peoples through the act of pilgrimage. Moreover, the mazar sometimes functioned as a kind of landmark that recalled local history, or a "Memory space". The cultural, social, economic, and historical values of the mazar are indispensable, and thus studies of the mazar have an academic significance in that they help us to develop an in-depth understanding of Central Eurasian history and society. This volume aims to shed light on various aspects of mazars from the points-of-view of twenty different specialists, aiding readers in imagining new intellectual horizons for and about the Central Eurasian world, a welcome counterpoint to some of the tired tropes that have long defined debates about the region.


CONTRIBUTORS: Nodirjon ABDULAHATOV, Rahile DAWUT, Devin DEWEESE, Gulbahar GHOJESH, Patrick HÄLLZON, Ashirbek MUMINOV, Omerjan NURI, Aitzhan NURMANOVA, Abliz ORXUN, Alexandre PAPAS, SAWADA Minoru, SHINMEN Yasushi, SUGAHARA Mutsumi, SUGAWARA Jun, Rian THUM, WANG Jianxin, WANG Ping, Ablimit YASIN, ZHANG Shicai, ZHOU Xijuan.


【編者紹介】
菅原純
(すがわら じゅん)
東京外国語大学大学院総合国際学研究院 特別研究員
SUGAWARA Jun is a research fellow of The Graduate School of Global Studies,Tokyo University of Foreign Studies.

ラヒラ・ダウト(热依拉·达吾提)
中国新疆大学人文学院 教授
Rahile DAWUT is a professor of Institute for the Humanity Studies,Xinjiang University

トピックス

読書冊子『pieria(ピエリア)』最新号


『pieria(ピエリア)』とは、本学出版会と附属図書館の共同企画・編集によって毎年春に発行している読書冊子です。

2016年4月発行■ 第8号 ■最新号
今号の特集は「歴史のことば 現在のことば」。本学教員をはじめとした多彩な執筆者らによる「ことば」のエッセイで構成されています。「世界で読まれる書物たち」と題した第2特集では、世界の国や地域で「いま」読まれている書物を取り上げます。また「フィールドノート」のエッセイ、在学生や留学生らによるおすすめ本の紹介など、読書の世界がいっそう広がります。
学内では図書館2階入口や外大生協で、無料で配布されていますのでぜひ手にとってご覧ください。一般読者や書店員の方々にもお送りしていますので、お気軽にお問い合わせください。

【バックナンバーPDF】
(以下のURL先からご覧になりたい項目をクリックし、「登録ファイル」の「見る/開く」をクリックするとPDFをご覧頂けます。

◆2016年最新号〜2012年までのバックナンバーはこちらから
 
◆「pieria 発見と探究への誘い
 (2011年春号/通巻3号)
◆「pieria 未知との遭遇のために
 (2010年春号/通巻2号)
◆「pieria 新しい世界への扉
 (2009年春/通巻1号)
(本学附属図書館所蔵の図書は、記事中に囲みで示されており、クリックすると詳細情報が表示されます)。

「ガイマン賞2015」にて「タウンボーイ」が受賞

【ガイマン賞2015】で「タウンボーイ」が受賞

昨年、「ガイマン賞2014」で第2位を頂いた「カンポンボーイ」の続編、「タウンボーイ」が今年のガイマン賞で「小野耕世特別賞」を受賞いたしました。
▲ガイマン賞2015「結果発表」

「世界を食べよう!」ライブトークイベント開催のお知らせ

大好評発売中の「世界を食べよう!-東京外国語大学の世界料理」の編者:沼野恭子さんが本書の魅力や刊行の舞台裏をライブトークイベントにてお話くださいます!

【場所】
紀伊国屋書店【新宿南店】 3F
super wakuwaku live talk@@ふらっとすぽっと
【日時】
2015年12月17日(木)19:00~ 
【出演】
沼野恭子×茂出木理子
【演題】
『世界を食べよう!-東京外国語大学の世界料理』

※ライブトーク終了後、お買い上げのお客様はサイン会にご参加頂けます。

▲イベント詳細を見る

【無事終了いたしました】
▲イベント当日の様子はこちら

「演劇の未来形」がAICT演劇評論賞を受賞

Pieria Booksシリーズ4作目の「演劇の未来形」谷川道子著がAICT演劇評論賞を受賞いたしました。
【AICT演劇評論賞】
国際演劇評論家協会(AICT)日本センターが、演劇・ダンス等の優れた批評を顕揚し、その発展を図るために、演劇・ダンス等の舞台に関する優れた評論書に贈る賞です。

出版企画学内公募について

出版企画の学内公募を開始しました。
応募資格は、以下のとおりです。
①本学教職員(非常勤の方を含む)
および名誉教授
②本学学部生・大学院生
※本学教職員の推薦が必要です。
その他、詳細はこちらをご覧ください。
ご応募お待ちしております。

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