◆編者:武内進一・中山智香子
◆書籍名:ブラック・ライヴズ・マターから学ぶ アメリカからグローバル世界へ (東京外国語大学出版会,384頁)
◆刊行日:2022年3月15日
◆書籍概要:〈黒〉から想起せよ
黒人への圧倒的な暴力や差別が続くアメリカで、ブラック・ライヴズ・マター運動はいかに立ち上がり、うねりとなり、国境を超えて世界へと共鳴を広げていったのか。BLMからの告発に、レイシズムが蔓延る現在を生きる私たちは、何を学ぶべきなのか。歴史、政治経済、文学、思想、教育、芸術、ジェンダー、国際法など多様な立場から呼応する。
◆目次:
はじめに
序章 ブラック・ライヴズ・マターから学ぶ(武内進一)
第1部 基本をおさえる
第1章 「アフリカの黒人」とはーー文学と通して考える(荒このみ)
第2章 人種差別撤廃条約と日本の人種差別問題ーーBLMが示唆するもの(佐々木亮)
第3章 教育の公正と平等のはざまで揺れるBLM(岡田昭人)
第4章 #BLMと#MeTooーーインターセクショナリティと共生のコミュニティ小田原琳)
第2部 アメリカ社会に踏み込む
第5章 格差と没落ーー抑圧者の恐怖心(出町一恵)
第6章 エメット・ティルの死ーーブラック・ライヴズ・マター運動における記憶のモチーフ(大島由香子)
第7章 BLM、AAPI、アメリカ革命(友常勉)
[コラム]大学町からみたブラック・ライヴズ・マター(高内悠貴)
第8章 〈外〉に向かって奏で踏み出した人。〈共〉演の予感を聴く者。ーーEric Dolphy, Thelonious Monk違いながら人と音が繋がる(橋本雄一)
第9章 Black Lives Have Mattered!ーーBLM運動とジェイムズ・ボールドウィンのリヴァイヴァル(加藤雄二)
第3部 自分の足もとを見つめる
第10章 『差別を支えてきたもの』は何か(山内由理子・中山裕美)
[コラム]対話の入り口に立つーーアフリカにルーツを持つ若者とのトークイベントから(森聡香・奥富彩夏・大石高典)
第11章 BLMを芸術につなぐーー差別が意味すること(藤井光・西井涼子)
第4部 世界への広がりをまなざす
第12章 グローバル・サウス・ユートピア?ーー資本主義分析の視角から(中山智香子)
第13章 民主主義とネクロポリティクス(岩崎稔)
第14章 ポストコロニアル時代フランスの人種主義と反人種主義ーーエティエンヌ・バリバールを手がかりに(太田悠介)
第15章 植民地主義の見直しーーヨーロッパとアフリカ(武内進一)
終章 「黒」を軸に立てる(中山智香子)
おわりに 私たちのなかのBLM(中山俊秀)