東京外国語大学スーパーグローバル大学構想
「世界から日本へ、日本から世界へ―人と知の循環を支えるネットワーク中核大学―」
東京外国語大学は、2014(平成26)年度に文部科学省スーパーグローバル大学創成支援(タイプB:グローバル化牽引型)に選定されました。「世界から日本へ、日本から世界へ―人と知の循環を支えるネットワーク中核大学―」をスローガンにさらなる大学グローバル化を進めています。
構想概要
事業期間:2014~2023年度
構想調書(pdf)
【本学の将来像】
- 真の多言語グローバル人材を養成する大学
- 日本から世界への発信を担う大学
- 日本の大学のグローバル化を支援する大学
【本学の構想と取組】
多言語グローバル人材養成プラン
- 自主的計画的な学びのTUFSクオーター制
- 留学200%+受入れ留学生2倍
- Joint Education Program
- 語学を中心とした教育指標の可視化
- 多言語カリキュラム
発信力強化プラン
- 世界各地にGlobal Japan Office設置
- 全学教養日本力プログラム
大学グローバル化支援プログラム
- TUFS留学支援共同利用センターの活用
- Global Japan Officeの共同利用
TUFS-SGUロジックモデル
ロジックモデルとは、事業構想がどう実現していくのかをわかりやすく示したものです。
本学の事業構想「世界から日本へ、日本から世界へ―人と知の循環を支えるネットワーク中核大学―」達成時の、社会における機能を明確にし、目指すSGUの具体像を示すためのものです。構想(事業目的)の実現に至るまでの因果関係の仮説を体系的に図示したモデル図です。
・インプット: アクティビティを実施するための予算等
・アクティビティ : アウトプットを生み出す具体的な取組
・アウトプット: アクティビティによる活動実績
・アウトカム(初期/中・長期) : アウトプットがもたらす状況の変化、人の行動変容、その他成果
・インパクト : 社会的な影響
目標指標
申請時に掲げた2013(平成25)年度の数値と、10年後の目標、および採択後各事業年度の実績値をご紹介します。☆は、それぞれに関連する大学独自の達成目標です。
国際化のための多様性
(外国人教員/職員数、外国人留学生数)
単位:人(割合)
区分 | 実績 | 目標 | ||||||
2013.5.1 | 2019.5.1 | 2022.5.1 | 2023 | |||||
外国人教員等 | 197 | (80.7) | 188 | (75.2) | 192 | (78.0) | 239 | (94.0) |
外国人職員等 | 12 | (9.0) | 17 | (12.6) | 14 | (10.4) | 22 | (15.7) |
外国人留学生数 | 558 | (12.2) | 827 | (17.3) | 608 | (14.0) | 809 | (17.3) |
外国人留学生数(通年) | 698 | (15.3) | 1,152 | (24.4) | 784 | (17.4) | 1,216 | (26.0) |
国際化のための流動性
(海外留学経験者数、3か月以上研究派遣された大学院生数、協定に基づく派遣日本人学生数、協定に基づく受入外国人留学生数)
単位:人(割合)
区分 | 実績(年度) | 目標 | ||||||
2013 | 2018 | 2021 | 2023 | |||||
海外留学経験者数(学部生) | 119 | (3.2) | 948 | (25.7) | 203 | (6.0) | 1,460 | (41.7) |
海外留学経験者数(院生) | 0 | (0.0) | 24 | (8.6) | 1 | (0.2) | 26 | (7.7) |
3か月以上研究派遣された大学院生数 | 32 | (10.3) | 30 | (10.8) | 23 | (5.6) | 52 | (15.4) |
協定に基づく派遣日本人学生数 | 310 | (6.8) | 1,093 | (23.1) | 434 | (9.7) | 1,672 | (35.7) |
協定に基づく受入外国人留学生数 | 196 | (4.3) | 506 | (10.7) | 273 | (6.1) | 595 | (12.7) |
☆ 留学の全世界展開
(地域別の留学者数)
単位:人(割合)
区分 | 実績(年度) | 目標 | ||||||
2013 | 2018 | 2021 | 2023 | |||||
本学学生の留学者数 | 447 |
|
1,656 |
|
534 |
|
1,740 |
|
北米へ | 44 | (9.8) | 200 | (12) | 66 | (12.4) | 147 | (8.4) |
欧州へ | 183 | (40.9) | 526 | (31.7) | 237 | (44.4) | 462 | (26.5) |
ロシア・中央アジアへ | 66 | (14.7) | 114 | (6.8) | 44 | (8.2) | 178 | (10.2) |
アフリカへ | 1 | (0.2) | 56 | (3.3) | 10 | (1.9) | 50 | (2.8) |
中近東へ | 20 | (4.4) | 72 | (4.3) | 35 | (6.6) | 145 | (8.3) |
東南アジアへ | 45 | (10.0) | 276 | (16.6) | 54 | (10.1) | 205 | (11.7) |
南アジアへ | 1 | (0.2) | 56 | (3.3) | 6 | (1.1) | 113 | (6.4) |
東アジアへ | 69 | (15.4) | 222 | (13.4) | 61 | (11.4) | 256 | (14.7) |
中南米へ | 11 | (2.4) | 81 | (4.8) | 17 | (3.2) | 134 | (7.7) |
オセアニアへ | 7 | (1.5) | 53 | (3.2) | 4 | (0.7) | 50 | (2.8) |
国際化のための語学力
単位:人(割合)
区分 | 実績(年度) | 目標 | ||||||
2013 | 2018 | 2021 | 2023 | |||||
外国語による授業科目数 | 144 | (6.0) | 402 | (17.6) | 429 | (19.0) | 252 | (11.3) |
英語による授業科目数 | 104 | (4.4) | 216 | (9.4) | 257 | (11.4) | 218 | (9.8) |
外国語のみで卒業できるコース数 (5月1日時点) | 1 | (5.6) | 3 | (17.6) | 4 | (28.6) | 7 | (30.4) |
☆外国語力基準(TOEIC800点相当)を満たす学生数 | 1,077 | (23.6) | 1,935 | (40.9) | 2,430 | (54.1) | 3,907 | (83.6) |
☆チャレンジ目標達成者[チャレンジ目標:TOEIC900、英語以外でCEFR-J/C1、英語を含め3つ以上の言語でB2] | 0% | 28% | 29.8% | 60% | ||||
☆Joint Education Program 実施数(件) | 3(実数) | 36(実数) | 53(実数) | 50(実数) |
国際化のための国際開放度
単位:人(割合)
区分 | 実績(年度) | 目標(年度) | ||||||
2013 | 2018 | 2021 | 2023 | |||||
☆海外拠点Global Japan Office数 | 0(実数) | 17(実数) | 21(実数) | 38(実数) |
年次計画
本事業の自走化計画
本学では、財政支援(文部科学省スーパーグローバル大学創成支援)が終了となる2024年度以降を見据え、2019年度以降の自走化計画を以下のとおり策定し、取組を継続していきます。
留学(派遣・受入れ)
本学では、構想スタート前の2013年、698人の留学生が学び(全学生の15.3%)、全学生の11.2%にあたる447人が単位取得を伴う留学を経験しました。本構想により、協定校の増やJoint Education Program の充実などにより、その数値は、大きく増えていきます。
■ 留学200%
「留学200%」とは、在学中に2回以上の留学を経験しよう、という意味です。アジア・アフリカに1度、欧米に1度という選択も大いに「あり」です。
■ 夏期の留学に道を開く4学期制へ
本学は2015年度より、4学期制に移行しました。夏学期・冬学期には、短期海外留学やJoint Education Program により、海外で学ぶ道が開けます。
■ 受入れ留学生も2倍へ
2013年、本学では、学部正規生138名、大学院正規生216名、交換留学生168名、ショートステイ留学生52名、日研生22名、研究生等102名の、計698名の留学生が学びました。本構想で、協定校の増による交換留学生の増、夏学期・冬学期のショートステイ受入の増、大学院国際日本専攻の新設などによる正規生の増などにより、10年間で受入れ留学生の数を倍増します。
言語運用能力
本学の柱となる言語教育に関し、次の目標を目指します。
①多言語カリキュラムの充実
英語を中心に、語学以外の科目における外国語による授業を増やしていきます。
これにより、英語で行われる授業のみを履修し、修了・卒業が可能なカリキュラムも整備されていきます。
②語学を中心に、達成度の指標化
第一段階目標: 最低保証としての、TOEIC800
第二段階目標: 3つのいずれかの、高い目標にチャレンジ!
達成度指標化(CEFR-J x28)に関する詳細は、下記のURLをご覧ください。
Global Japan Office -10年後には38拠点に-
本学は、主要な海外協定校に「日本語教育・日本教育」の拠点となるGlobal Japan Officeを設置していきます。
Global Japan Officeの活動計画
- 本学から派遣する教員・専門家による日本語教育、日本教育の実施拠点
- 本学と協定校が実施するJoint Education Program のコーディネート拠点
- 本学学生・院生の、主に日本語教育に関するインターンシップ拠点
- 本学学生・院生のボランティア拠点
- 情報提供による、他大学の日本人学生への支援の拠点
- 日本への留学をめざす現地学生へのアドヴァイスの拠点 など
Global Japan Officeに関する詳細は、下記のURLをご覧ください。
Joint Education Program
海外の協定大学との多様な分野にわたるプログラムを開発し、教員の交流を含む共同教育プログラムを開催します。具体的には、本学における夏季集中セミナー、海外協定校の授業履修、本学学生と海外協定校の学生がともに参加するスタディツアーなどを想定しています。
Joint Education Programの実績状況・報告書は、次のURLをご覧ください。
大学の国際化促進フォーラムプロジェクト
東京外国語大学は、スーパーグローバル大学創成支援事業採択校を中心とした「大学の国際化促進フォーラム」も運営しています。2021年度より、「オンライン日本語教育の提供を通じた大学海外拠点・オフィスの協働化プロジェクト」の幹事校を務め、広く国内の参加を募り、事業実績の横展開・相互共有を推進しています。
本プロジェクトの目的は、「各大学がもつ海外拠点・オフィスにおいて、オンライン日本語教育への入り口を共有化し、それにより各海外拠点・オフィスの活動を支援すると同時に、日本に関心をもつ海外学生に対し日本への留学を喚起する」ことです。
- 各大学の海外拠点・オフィスを横展開し、情報ネットワークを形成
- 形成される情報ネットワークを通じ各大学の海外拠点・オフィスに集う日本に関心をもつ大学生・大学院生に対して、オンラインで行われる日本語学習についての情報を提供
- 海外拠点・オフィスにおいてオンライン日本語学習への支援を実施
⇒日本への関心を深めさせ、日本の大学への留学に結び付ける
2022年には、大学間で情報ネットワークを形成するために特設ウェブサイト「にじいろ」をオープンいたしました。
このウェブサイトは、日本への留学を希望している学生や、日本に留学中の学生に役立つ情報を、「海外の学生支援拠点」と「オンラインによる日本語学習」という2つのトピックに絞って掲載したウェブサイトです。日本の大学や日本留学に高い関心を持つ外国人学生に、各大学が有する海外拠点(留学・学習支援を行っている「日本留学の窓口」としての機能を果たす拠点)の存在を認知してもらったり、自国からでも利用可能な自分に合ったオンライン日本語学習コンテンツを見つけてもらったりすることを、一番の目的としています。
「大学の国際化促進フォーラム」の事業に関する詳細は、下記のURLをご覧ください。
お問い合わせ先
東京外国語大学 国際化拠点室
〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1
Email: kokusai-kyoten[at]tufs.ac.jp([at]を@に変えて送信ください)