日本アフリカ学会関西支部 2024年度第11回例会
https://african-studies.com/activities/kansai/kansai-20241209/
◆日時:2024年12月9日(月)17:00~19:00
◆場所:甲南大学岡本キャンパス(神戸市東灘区岡本8-9-1)10号館8階英文科準備室
◆演題: アパルトヘイト後の国家を再想像する―ナミビアの「カオコランドの首長」の墓参りの事例から
◆講師: 宮本佳和(東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター・特任研究員)
◆要旨: 本発表では、ナミビアのヘレロ語話者の首長制がいかに形成されてきたのかを、人びとの政治的想像力[Friedman 2011]に着目して検討する。具体的には、19世紀後半に活躍した、半ば神話上の半ば歴史上の人物、ムレティ・カウパングア(1841-1887)の墓をめぐる一連の事例を扱う。毎年おこなわれる墓参りには、ナミビア各地からヘレロ語話者が参列する。なぜ彼の墓が20世紀後半に故郷から遠く離れた地で再建され、墓参りが始まったのか。なぜ墓参りをする人びとは、ムレティを「カオコランドの首長」と呼ぶのか。ヘレロ語話者の首長権争いの歴史的軌跡をたどりながら、これらの問いに答え、彼らと国家との相互構成的な関係を描き出したい。
◆申込:対面のみの開催ですが、ケータリングの準備のため12月7日正午までに、以下の専用フォームに必要事項をご記入の上、お申し込みいただけましたら幸いです。
◆備考:甲南大学文学部英文科と共催
ご報告
対面のみの開催で、南部アフリカやアフリカに関心のある参加者らと積極的な意見交換がなされました。セミナー後も議論が続き、アパルトヘイト政策を直接経験した南アフリカとナミビアにおける首長制の共通点と相違点などについて、約4時間にわたる活発な議論となりました。運営・司会をされた上林朋広先生(甲南大学)、貴重な機会をありがとうございました。