◆講演者：宮本佳和 氏（現代アフリカ地域研究センター / 特任研究員）

◆演題：「祖先の土地」返還論争を再解釈する－ナミビアのヘレロの事例から

◆要旨：南アフリカによるアパルトヘイト政策を経験したナミビア共和国では、民主化をすすめるうえで植民地期の不平等な土地配分を是正することが国家的課題として掲げられた。独立直後には世界的な先住権をめぐる動きと連動しながら、土地改革における「祖先の土地」の問題が取り上げられた。本セミナーでは、その後、2018年に再活性化した「祖先の土地」の返還をめぐる論争を取り上げ、主なアクターである植民地期に起源をもつ伝統的権威の動きを整理しながら、背後にドイツ期のジェノサイドをめぐる国家間交渉の問題があることを指摘する。そのうえで、運動を主導し、ジェノサイドの被害者として知られるヘレロの人びとにとっての「祖先の土地」を長期フィールドワークにもとづく民族誌資料をもとに検討し、論争をヘレロ内部の視点から再解釈する。

◆日時：2023年7月24日（月） 17:40～19:10（日本標準時）/ 8:40～10:10（グリニッジ標準時）

◆場所：対面（東京外国語大学 研究講義棟 105教室）＆ オンライン（zoomミーティング）

◆使用言語：日本語

◆参加費：無料

【参加をご希望の方は、こちらより事前にお申し込みください。】

定員：対面30名 ・ オンライン300名

申し込み〆切：2023年7月21日（金）※ 定員に達し次第締め切らせていただきます。※ Zoom情報はセミナー当日午前中までに登録メールアドレス宛てにお送りします。

◆共催：日本アフリカ学会関東支部

ご報告

第79回ASCセミナーは、ハイブリッド方式で実施し、32名（対面5名、オンライン27名）が参加しました。夏休みが始まったこともあり、学外からの参加者も多く、たくさんの方々に参加していただきました。対面でもオンラインでも、ご質問をたくさんいただきました。