
第109回ASCセミナーは、Dr Tawanda Sachikonye氏に、「アフリカで開催されたG20」についてお話いただきます。
Zoomでもご参加いただけますので、ぜひ事前登録をお願いします。
題名:『アフリカのG20か、それともアフリカで開催されたG20か――南アフリカのG20議長国に関する概観』
概要: 本報告の目的は、南アフリカの2025年G20議長国としての取り組みについて、洞察力に富んだ包括的な概観を示すことである。南アフリカのG20議長国就任は、1999年の創設以来初めて、アフリカの国が同フォーラムの議長国を務めるという、歴史的で画期的な出来事だった。特に重点を置くのは、G20議長国南アフリカがどの程度「アフリカ的」なG20を実現したかについての評価である。この点に関連して、アフリカ連合(AU)がG20の正式な一員として最近加盟したことは注目に値する。さらに、南アフリカのG20議長国の任期は、グローバルサウスの国々がG20を主導した、波乱に満ちたサイクルの終焉を意味する。この期間、インドネシア(2022年議長国)、インド(2023年議長国)、ブラジル(2024年議長国)が、グローバルな経済ガバナンスと金融機関への途上国の更なる包摂と代表性の強化を強く提唱してきた。
本報告ではさらに、困難な国際情勢のなかで、南アフリカがアフリカの「開発アジェンダ」を提唱すると同時に、より広範なサウス-サウス及びノース-サウス(日本と南アフリカの協力強化を含む)の多国間協力を強化しようとしてきた経緯を探る。最終的には、南アフリカのG20議長国としての遺産が次の諸点においてどのようなものとなるかを評価することを試みる:
・グローバル経済ガバナンスの場でのAUの声の増幅
・深刻化し、持続不可能なアフリカの債務問題に対する適切な解決策の提示
・アフリカの人的資本ニーズをG20の今後の議題に確実に位置づけること
・課題(次期議長国アメリカが南アフリカの主導するG20に反対した経緯を含む)
・一般のアフリカ市民による、南アフリカの歴史的なG20議長国に対する認識
◆講演者: タワンダ・サチコニェ博士 / Dr. Tawanda SACHIKONYE
(南部アフリカ・リエゾン・オフィス研究コンサルタント)
ケープタウン大学で政治学の博士号取得。外交政策の専門家及び国際関係の研究者として、南アフリカの貿易と経済外交、南アフリカとジンバブウェの関係、南部アフリカ地域及びアフリカ大陸における南アフリカの役割、国連安全保障理事会における南アフリカの取り組みに関する研究を実施。南アフリカの外交政策提言に関する市民社会の活動に13年間従事した経験も持つ。
◆日時:2025年12月17日(水) 17時40分~19時10分(6限)
◆場所:ハイブリッド方式 対面(東京外国語大学 研究講義棟 1階 103教室)& オンライン(Zoomミーティング)
アクセス:https://www.tufs.ac.jp/abouttufs/contactus/access.html
◆使用言語:英語 (通訳なし)
◆参加費:無料
【参加をご希望の方は、こちらより事前にお申し込みください。】もしくはQRコードより事前申し込み願います。
定員:対面110名 ・ オンライン300名
申し込み〆切:2025年12月17日(水)正午 ※ 定員に達し次第締め切らせていただきます。
※ Zoom情報は事前登録の際に登録したメールアドレス宛てに自動返信メールとして送られます。
◆共催:日本アフリカ学会関東支部