2016年度 活動日誌
3月 活動日誌
2017年3月
GJOコーディネーター 金澤 雅子
3月3日(金)、13時半より、冬季短期研修に本学に来ていた辰巳航介君、長澤光記君、土岐千尋さん、久家東君はTUFSの紹介をしてもらった。前週の予行演習をもとに、より改良し、TUFSの学校生活、学習風景、部活動、文化祭の様子など、個人の写真を織り交ぜて紹介してくれた。
発表を聞きに集まった学生たちは本学日本語学科の初級から上級レベルの学生約30人であった。1か月と言う短いメキシコ研修の中で、原稿を読むことなくスペイン語で大学の紹介を行う4人の日本人の学生はその後のメキシコ人学生からの質問にも真剣に一生懸命答えてくれていた。
前回の予行演習で多く出された日本生活における経済面に関する質問に対応するために、今回の発表では身近な公共交通料金なども紹介してくれた。しかし、現在のペソ安を受け、日本で生活するには留学希望時期に向けて長期の金銭的準備が必要だと本学の学生は認識していた。それに伴い、日本留学のためには、いずれかの機関からの奨学金を受ける必要性を再認識したようで、発表の後、TUFS以外にもメキシコ国内でどのような機関から海外留学のための援助が受けられるという問い合わせが10件近くGJOに寄せられた。
メキシコ人学生からはTUFSの学生たちに「なぜ留学先をメキシコに選んだのか」、「メキシコのどんなところが好きか」などの質問が出された。 彼らの発表を聞いて、異なる専門分野を持つ学生たちは日本留学の第一歩となる語学習得のためにも、TUFSで勉強してみたいという興味が湧いたと話してくれた。 この発表をきっかけとして、国際商業を専攻する学生がTUFSへ交換留学の願書を提出した。是非、その学生には留学を実現してもらい、日本での体験をまた彼らの前で語ってもらいたい。
3月31日、グアナファト市在住で看護師の植草貴子さんを講師に、東洋医学の「気」とマッサージに関する講演をお願いした。集まった本学の学生は約15人であった。植草講師は日本と中国で針や灸、マッサージを学び、これまでボリビアやキルギスなどで、JICAの職員として活動してきた経歴を持つ。
「元気、気合い、病気、気持ち」など、「気」が付く単語を紹介しながら、人体の気の流れを説明していった。体内に入って来るエネルギーは多すぎても少なすぎても、体調に異常をきたすこととなる。季節ごとの太陽エネルギーがどのくらいあるのかを各学生に予想させ、人間の身体が受けるエネルギーからのダメージや恩恵を予想していった。
東洋医学はメキシコでも人々の興味が強く、学生たちも熱心に聞いていた。パワーストーンなども学生の世代に人気であるため、より良い気を自分に取り入れたいという思いが強いようであった。
2月 活動日誌
2017年2月
GJOコーディネーター 金澤 雅子
2月はTUFSからの短期留学生受け入れを行った。オフィスを訪れた4名の短期留学生はメキシコ人学生たちとの交流にも積極的であったため、本学日本語コースの会話クラスのボランティアに参加してもらった。日本語コース3セメスターのグループの会話クラスでは現在の日本の大学生同士で使う「友達言葉」を教えてもらった。同時に、メキシコ人学生からはスペイン語のModismo(現代の若者言葉)を教えられていた。 彼ら4人は3月初旬の帰国まで、週2、3回、日本語会話クラスに参加することになっている。
GJOでは同短期留学生4名にTUFSの大学紹介をお願いし、2月28日に日本語コースの中級レベルのクラスで実施してもらった。参加した20名のメキシコ人学生を前に、かれらは四季の学内風景、大学祭などの写真を見せながら、大学の様子や、自分たちの勉強していることなどを紹介した。その他にも、浅草、東京駅、都庁、スカイツリーなど東京の観光名所も紹介した。
紹介を聞いた本学の学生たちからはTUFSでどのような専門分野を勉強できるのか、外国人留学生のための学生寮があるのか、どの国からの留学生が多いのかなど、数多くの質問が出された。
同4名には3月3日に再度、大学紹介のプレゼンテーションを行ってもらう予定であるため、その際のプレゼンテーションの改善点などもメキシコ人学生から受け付けた。次回は日本語コースすべてのレベルの学生が参加可能となる。メキシコ人学生たちからはもっと4人の日常の学生生活の写真を見せてほしい、TUFSの学部、学科を具体的に教えてほしい、都内の名所と大学の位置関係のわかる地図や交通費などがわかると良いなどアドバイスが出された。
現在、本学ではTUFSへの長期交換留学の募集も行われている。GJOでは次回の学校紹介をより広く周知し、一人でも多くの学生の参加を呼び掛けるとともに交換留学応募を促したい。
10月 活動日誌
2016年10月
コーディネーター 金澤 雅子
10月13~16日は「平成28年度広島県派遣研修生(日墨戦略的グローバル・パートナーシップ研修計画)グアナファト交流事業」の受け入れを行った。この事業の趣旨は「日墨両政府が実施する日墨戦略的グローバル・パートナーシップ研修計画の自治体推薦枠(広島県内在住者対象)を活用してメキシコへ派遣中の研修生を対象に、グアナファト州で視察や交流プログラムを実施し、グアナファト州への理解を深めるとともに、次代を担う青年世代の交流の促進を図る」というもので、広島県から本GJOに要請があったもの。
日程内でマツダメキシコ工場見学も行った。研修生、グアナファト大学学生10名や広島訪問経験のあるメキシコ人大学生が参加した。水谷社長、岡野副社長のご挨拶を頂き、鈴木マネージャーよりメキシコ現地法人設立の経緯と概要をご説明頂いた。工場内は専用のバスに乗り、塗装工程、組み立て工程を見学した。見学の際はイヤホンを介した同時通訳が入った。製造現場で働く方たちの姿と共に、通訳者の仕事を間近で見ることもできた。見学の後は会議室に戻り、社長、副社長が学生たちの質問を受けてくださった。グアナファト大学の学生からは日本企業で必要とされる人材とはどんなメキシコ人かなど多くの質問が出ると共に、広島訪問経験のある大学生からは広島Mazda工場では水素ガス燃料が開発されているにもかかわらず、メキシコ工場ではなぜそれをしないのかなど、活発な質問が飛んだ。
その他にはグアナファト在住の芸術家石松美花さんと陶芸家のご主人フェリペさんが営む巨大人形モヒガンガの工房も見学もさせて頂いた。モヒガンガのワークショップで知り合ったご夫妻はご結婚されて約10年、二人三脚でモヒガンガを作り続けてきた。植民地時代にスペインから伝わった王の威厳を国民に知らしめるための巨大人形は新大陸に来て踊り出す。しかし、近年では制作のコストカットが進み、質の低下に伴ってモヒガンガの人気も下降した。美花さんご夫婦は手間と時間をかけて制作し、特に彫刻家のフェリペさんは人形の表情にこだわった。当日はメキシコを代表する女流画家フリーダ・カーロの人形をテラスにて見せてくださり、見学者に実際に担いで踊ってみるという体験もさせてくださった。12~15kgある人形は内部で肩に担ぐようになっているが、慣れるまでバランスをとるのが難しい。近年希少となった伝統芸術の現場を見学する貴重な機会であった。
10月19日は白川郷を主な被写体とした日本の写真展が開かれた。撮影者はグアナファト大学建築学部を引退されたオクタビオ・エルナンデス元教授。建築家の視点から日本建築を映した写真が展示された。
10月のグアナファト市は毎年恒例のセルバンティーノ国際音楽祭で賑わった。本年度の招待国はスペイン、国内招待州はトレオンであった。
http://www.eluniversal.com.mx/especiales/cultura/2016/09/29/595101
9月 活動日誌
2016年9月
コーディネーター 金澤 雅子
今月6日から8日まで本学グアナファトキャンパス(DUCEA)にて留学フェア “Foro y Expo de Colaboración Académica Internacional” が開催された。 6日は諸事情により報告者は参加することができなかったが、7日は午前中会場を訪れることができた。会場にはTUFSのブースも用意されていたが、事前に不参加を決めていたので机が置いてあるだけであった。しかし、会場で運営の国際課担当者より8日だけでもTUFSのブースを開けて欲しいという依頼があったため、急遽翌日ブースを開けることを決めた。7日の夕食会では日本、アメリカ、カナダ、ドイツの各大学から留学フェアに参加した関係者と交流を深め、GJOの役割を日本から参加した複数の大学の関係者に説明することができた。 8日のTUFSのブースには2月の訪学の際に頂いた資料を置き、長期留学、春期冬期の短期プログラムについて会場を訪れた学生に説明を行った。この日だけで25名程の問い合わせがあった。問い合わせの内容としては、長短留学プログラムに参加する際の経済支援がどのくらいあるかというものが多かったが、その他にはTUFSへ留学した場合、自分が現在専攻している分野が勉強できるのかといった質問も多数あった。
その他の活動として、TUFSから長期留学中の学生が8月から私立の語学学校Escuela Yinzaiにて日本語中級レベルのキッズクラスの指導を始めた。同校にて長期留学中の学生もう1名も日本語初級レベルのキッズクラスの指導を今月より開始した。グアナファト市においては小中学生が受講できる日本語クラスが稀少であることと、近年の日系企業の進出に伴う日本語への関心が増していることから若年期から日本語を習わせたいという親が増えているように感じる。初級クラスも受講生が増加傾向にあり、同市の日本語熱の高まりを感じさせる。
8月 活動日誌
2016年8月
コーディネーター 金澤 雅子
今月15日から本学秋セメスターが始まった。前週から6名TUFS夏季1か月短期留学生のセミナーも始まった。本学日本語学科では毎年、有志の日本人留学生に会話のクラスを手伝ってもらっている。授業内で補いきれない会話練習や語彙の補充を彼らに任せている。TUFSからは長期留学生3名、夏季短期留学生6名が参加した。 22日月曜日からは本格的に会話クラスが始まり、それぞれが担当するグループの指導にあたった。メキシコ人学生とお互いの自己紹介を交えながら、交流を深めている様子だった。 日本人ボランティアによる会話クラスは両国の学生にとって、外国人の友人をつくる絶好の機会である。過去の事例を見ても、こうした場で半年間交流を持った学生たちは日本へ帰国した後も互いの友情を継続し、日本人学生にとってはグアナファトへのリピーターとなるモチベーション、メキシコ人学生にとっては日本に長期留学するためのモチベーションとなっている。 TUFSの短期留学生は2週間という短い期間ではあったが積極的に会話のクラスに参加してくれた。 短期留学に参加した日本語教育専攻の大学院生は実際に3セメスターの日本語クラスに入りメキシコ人学生に漢字を教えた。
4月 活動日誌
2016年4月
コーディネーター 金澤 雅子
本月11日武藤副外務大臣の本学訪問があり、日本人留学生たちとの交流会を持たれた。TUFSからも長期留学生が参加した。副外務大臣は日本人留学生たちに「メキシコで何を学んでいるか」、「どうしてメキシコに来たのか」などを質問され、学生たちは自己紹介とともにこれらの質問に答えた。同行された在グアナファト州領事館鈴木領事が外大出身だったため、TUFSの学生は鈴木領事からも激励を受けた。http://www.mofa.go.jp/mofaj/la_c/crb/page24_000592.html
今月、本年度「ショートステイ サマープログラム」に参加できなかった学生から本プログラムに関する問い合わせが複数あり、28日に、一堂に会して質問を受け付けた。自己負担の経済面(食費・交通費)、メキシコ国内で奨学金を獲得するために必要な条件、日本までの航空券の買い方等、様々な質問が寄せられた。