東京外国語大学 大学の世界展開力強化事業アフリカにおけるSDGsに向けた高度イノベーション人材育成のための国際連携教育プログラム(IAfP)

活動記録(2020年度)

日本語集中授業

2021年2月18日(木)、2月19日(金)、2月25日(木)の日程で、初級・中級の日本語集中授業を実施しました。この授業は、PCSの「サバイバル日本語」の授業とコラボレートし、セカンドステップという位置づけでおこなわれました。

この授業で主眼としたのは、留学生からリクエストのあったオーラルコミュニケーションのブラッシュアップです。日本語を母語とする本学学生にも協力してもらい、Zoomブレイクアウトセッションの機能を利用して少人数での例文演習・自由会話を複数回おこないました。コロナ禍における学生同士の貴重な交流の機会にもなり、今後も交流が続いていくことが期待されます。

2月18日(木) 2月19日(金) 2月25日(木)
受講生 協力者 受講生 協力者 受講生 協力者
中級 (10:00-11:30) 4 6 3 3 4 3
初級 (13:00-14:30) 2 5 2 2 1 2

 

2021年2月18日(木)初級

2021年2月25日(木)中級

オンラインツアー

留学生に日本の見分を広げてもらうこと、留学生と本学学生との交流のきっかけとすることを目的として、3つのオンラインツアーを実施しました。本学の有志3名(アフリカ専攻4年生2名、総合国際学研究科修士1年生1名)の学生と本事業コーディネーターによりワーキンググループを組織し、ツアー内容およびツアー後のディスカッション内容を吟味しました。当日のZoomブレイクアウトセッションを利用したディスカッションでも中心的な役割を果たしてくれた頼もしい存在です。留学生のリクエストも踏まえ、今年度おこなったのは沖縄、瞑想、広島のオンラインツアーでした。

Experience Hiroshima Online

2021年3月5日(金)にPeace Culture Village (NPO) のご協力の下、広島オンラインツアーを実施しました。
Peace Culture Village: https://peaceculturevillage.org/

<プログラム>
13:00~13:55 第1部 広島について/平和文化と戦争文化について/被爆者の方の講和
14:05~14:45 第2部 グループワーク:被爆者の方への質問相談/全体で共有
14:55~15:50 第3部 グループワーク:感じたこと、印象的だったこと/全体で共有/質疑応答

本ツアーは3部構成でおこなわれました。全体を通じてZoomのブレイクアウトセッションを利用したグループワークをおこない、ワーキンググループの学生とPCVのファシリテーターのリードの下で活発に意見が交わされました。感想や意見を参加者同士で共有することにより、本ツアーを通じた気づきを深めることができました。参加した学生たちにとって、被爆者の方から直接話を聞き、質問ができる貴重な機会となったことはもちろん、自分自身の経験、出身国の状況と結び付け、自分の未来や平和への次のステップを考えるための手がかりを得る機会となったようです。
参加者:14名


Experience Hiroshima Online[PDF]

Meditaion with a Japanese Buddhist Monk

2021年3月9日(火)に和宗の僧侶の方のご協力の下、瞑想オンラインツアーを実施しました。

<プログラム>
9:00~10:00 瞑想について/マントラ詠唱/瞑想/質疑応答
10:00~11:00 ディスカッション

まず僧侶の方から呼吸や声、瞑想についてのお話があり、20分のマントラ詠唱の後、呼吸を意識しながら10分間の瞑想をおこないました。平和構築について学ぶ留学生はPTSDの治療に瞑想が有効ということを母校で学び、実際に体験したいという動機でこのツアーを希望したそうです。日常的に瞑想を実践している参加者から、瞑想により血圧が下がったという経験の共有もありました。文化的な体験として貴重であっただけでなく、学術的な関心にも応え、日常生活を快適に送るヒントを得られるような機会となりました。
参加者:8名

Okinawa Peace Tour

2021年3月18日(金)にセルリアンブルーさんのご協力の下、沖縄オンラインツアーを実施しました。

<プログラム>
14:00-15:00 沖縄戦について/ひめゆりの塔について/平和祈念公園(平和の礎)
15:00-16:15 琉球王国から沖縄県、沖縄戦から本土復帰までの歴史/在日米軍による事件・事故/住民運動/辺野古移設/質疑応答
16:15-17:00 ディスカッション

沖縄戦について詳細な歴史を学んだ後、ひめゆりの塔の動画を見ながらガイドの方から説明を受けました。オンタイムで平和祈念公園を案内してもらい、最後にワーキンググループからリクエストしたトピックについてお話をいただきました。留学生の中には、第二次世界大戦中の日本については広島と長崎のことしか学校で学ばなかったという学生も数名おり、沖縄、そして日本の歴史について知る貴重な機会となったようです。質疑応答およびディスカッションでは沖縄戦「集団自決」の教科書への記載について、シエラレオネの子供兵、基地問題、慰安婦問題などの意見交換がおこなわれ、改めて沖縄、日本、世界の歴史や平和を考える機会となりました。
参加者:13名

国際合同コンフェレンス

2021年3月25日(木)に、本事業のキックオフイベントである「東京外大のアフリカ交換留学のこれまでとこれから―IAfPキックオフ国際合同コンフェレンス―」を開催しました。

Zoomを用いてオンラインで開催したこのイベントには、ルワンダ、ガーナ、ザンビア、南アフリカ、日本から71名のご参加をいただきました。

まず事業代表者である現代アフリカセンター長の武内進一先生から開会の挨拶がありました。次に本事業における東京外国語大学のアフリカ協定校である5校(プロテスタント人文・科学大学、ガーナ大学、ザンビア大学、プレトリア大学、ステレンボッシュ大学)から学校および留学制度の紹介をしていただきました。そして留学体験談では、本学からアフリカ協定校へ、アフリカ協定校から本学へ留学した合計6名の学生から体験談の発表がありました。プロテスタント人文・社会科学大学と本学の間には、定期的に一定数の交換留学の実績があることから、当該校の発表には佐々木先生にも加わっていただいてお話を伺いました。質疑応答の後、本学の副学長である松隈潤先生から閉会の挨拶をいただき閉幕となりました。

時間調整のために企画されていたディスカッションは次の機会を譲ることとし、代わりに閉会後も時間が許す方と質疑応答の時間を持ちました。盛りだくさんな内容となりましたが、参加した学生からは各協定校や学生の体験を知る貴重な機会となったという感想もあり、キックオフイベントとしてふさわしい会となりました。今回のイベントに際しご協力してくださった協定校の皆様、発表者の方々、関係者の皆様、参加者の皆様、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

このイベントを実施するに当たり、本学からアフリカ協定校へ、アフリカ協定校から本学へ留学した学生の留学体験記を冊子化しました。特にこれからアフリカ留学を考えている方はぜひご参考にされてください。実物をご希望の方には、本事業オフィスにて配布可能です。

<プログラム>
16:00-16:10  Opening Remarks (Shinishi Takeuchi, Director of the African Studies Center)
16:10-16:35  Introduction from Partner Universities
 1) Protestant Institute of Arts and Social Sciences (Rwanda)
  Celestin Nsengimana, Dean of Faculty of Development Studies
 2) University of Ghana (Ghana)
  Eric Osei-Assibey, Dean of International Programmes
 3) University of Zambia (Zambia)
  Patricia Mwila Sakala, Manager of the International Link and Liaison
 4) University of Pretoria (South Africa)
  Smart Maqubela, Senior International and Postgraduate Specialist Consultant
 5) Stellenbosch University (South Africa)
  Robert Kotze, Senior Director of the Stellenbosch University International
 6) Tokyo University of Foreign Studies (Japan)
  Makiko Sakai, Professor of School of International and Area Studies
16:35-17:25  Students’ experiences
 1) University of Ghana (Charles Acheampong Agyebeng / Yuki Ide)
 2) University of Pretoria (Wendy-Rose Govender / Naoto Mihara)
 3) Protestant Institute of Arts and Social Sciences (Icishatse Elie Rodrigue / Ayumu Uchida / Prof.Kazuyuki Sasaki)
17:25-17:55 General Discussion (Takanori Oishi, Professor of School of International and Area Studies)
17:55-18:00 Closing remarks (Jun Matsukuma, Vice President of TUFS)

(Moderator: Chihiro Kumashiro, Coordinator of IAfP in TUFS)

IAfP Kick-off Joint Conference


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