研究

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協働実践型研究プログラム

 本センターの研究プログラムは、日本社会の多言語・多文化化により生起する問題の解決に向けて、実践者と研究者がそれぞれの専門知を持ち寄り、協働で取り組む「協働実践型研究」であることを最大の特徴とします。

 2010年度までの5年間は、日本の多文化化の問題解決に向けて実践と研究を切り離すことなく活動を進めてきました。その中から浮かび上がってきた課題の1つが、多文化社会の問題解決に寄与できる専門人材の養成です。2011年度からは「多文化社会コーディネーター」および「コミュニティ通訳」に焦点をあて、専門職を養成する講座を開講しながら、専門職としてのあり方について次の3つの分野で研究を推進しています。

1.多文化社会コーディネーター研究
 科学研究費助成事業(基盤C)「多文化社会における専門人材研究―専門職の知と専門性評価に関する研究」(2013-2015 )
 ・倫理綱領を策定しました。
 ・認定試行試験を実施、5名が基準合格者となりました。

2.コミュニティ通訳研究
 2015年度から、コミュニティ通訳における専門職としての位置付けは「相談通訳」としています。
 ・「相談通訳」の倫理綱領を策定しました。

3.基礎研究「多言語・多文化社会専門人材養成における大学の役割」
 これら2つの専門人材養成に関わる研究を支える基礎研究として、「多言語・多文化社会専門人材養成における大学の役割」をテーマとした研究を推進します。多言語・多文化化の進む日本社会において専門知、とりわけその創出・普及にかかわる高等教育機関がどのような貢献ができるかを探求することを目的とします。

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 多文化社会実践研究・ 全国フォーラムの開催

 本センターの協働実践型研究活動の成果を共有するとともに、多文化社会の課題に取り組む全国の実践者、研究者が一堂に会 し意見交換する場を提供することによって、全国的なネットワークづくりを推進します。


 研究誌の発行

 研究誌『多言語多文化―実践と研究』は、本センターが刊行 する査読付きの研究誌です。既存の学問分野の枠組みを超えて多言語・多文化社会を多面的に理解する視点を提供し、研究者と実践 者による研究成果の意義を広く社会に問いかけ、現場へのフィードバックをおこなうことを目的としています。

 ・投稿規定(PDF)