2016年3月アーカイブ

経費の変更

本事業は2016年度より、機能強化経費による「コンフリクト耐性を持つ人材育成」プロジェクトとして、運営を継続します。運営主体および事業の趣旨について、変更はありません。

English

【概要】

 2016年度夏期授業として開講(担当:川崎哲)。学内シラバス
 日本含むアジア三か国(東京、台湾・基隆、シンガポール)を船で移動し、洋上学習とフィールドワークをつうじて、地域の現実と課題について集中的に学ぶ。
「ピースボート地球大学」との連携事業。
 ダウンロード→ パンフレット(pdf)

日程: 2016年8月15日~30日(予定)。
募集人数: 5名程度。
旅費: 大学から旅費の助成あり(一部自己負担)。
参加資格: すべての学部生。英語でのディスカッション参加能力は必須。

【説明会】

以下の日程で説明会を行います。応募検討者はなるべく参加してください。

4月19日(火) 11:50-12:30 研究講義棟214号室

【応募の方法】

応募期限: 5月10日(火)

・応募様式(英語)に必要事項を記入し、Eメールで提出。ダウンロード→ Form

・応募者多数の場合、書類審査にくわえて、5月16日(月)から20日(金)のあいだに面接をおこなう。

問合せ・応募先: kashiwazaki@tufs.ac.jp  (柏崎正憲/研究講義棟631号室)

日本語

This study tour is to be held as a Course in Summer Semester 2016.
Syllabus

The objective of this course is to understand global issues reflected in local realities. Students will engage in onboard seminars and field work in three Asian cities (Tokyo, Keelung [Taiwan], and Singapore).

Offered in collaboration with Peace Boat's Global University.

15 to 30 August (tentative)
Language: English
Partial financial support will be provided to the participants.

Info Session

19 April, 11:50, Room 214

How to Apply

Fill out the Application Form and send it via E-mail by Tue. 10 May.
Download: Form

An interview may also be held between 16 and 20 May.

E-mail to: kashiwazaki@tufs.ac.jp (Masanori Kashiwazaki)

スタディツアー「フランスのムスリム移民社会を学ぶ」が、2016年2月9日から22日に実施されました。本事業は、明治学院大学国際学部の浪岡新太郎准教授の計画・指導のもと、浪岡ゼミと本学 (履修学生は応募者より選抜、担当教員は柏崎正憲) との、合同プログラムとして行われました。

事業概要

本事業の目的は、フランスにおけるムスリムの移民および移民出身者 (移民の親をもつフランス市民) のアクチュアルな状況を学ぶことでした。その背景を理解するために、学生たちは2015年11月より、フランス共和国の近現代史、移民政策、都市問題などにかんする予習ゼミに参加し、予備知識をつけたうえで臨みました。

スタディツアーで訪れたのは、パリ、エクサンプロヴァンス、マルセイユ、リヨンの4都市です。各都市の移民街、郊外の社会住宅 (多くが移民集住地区となっている) でのフィールドワークや、公的施設 (パリ大モスク、パリ移民歴史博物館、マルセイユ欧州・地中海文明博物館、リヨン大モスク、等) の見学にくわえて、さまざまな教育機関 (パリ政治学院、エクサンプロヴァンス政治学院、リヨン近郊のムスリム系の私立学校であるアル・キンディ学校、等) 、市民団体 (宗教・民族コミュニティ間の協調を推進する地域団体「マルセイユ・エスペランス」、「フランス・ムスリム消費者連合」、郊外託児施設「Objectifs Jeunes」等) 、行政機関 (リヨン近郊のサンフォン市庁舎) に訪問し、会談や講演をもちました。一連の調査をつうじて、今日のフランスにおけるマイノリティの社会的排除の実態や、ライシテ (世俗主義または政教分離) における宗教団体の、特にイスラーム系団体の実際の活動状況について、深く学ぶことができました。

とくに2015年1月および11月のパリでのテロ事件以降、日本でも「フランスのムスリム」や「欧州のムスリム」に注目が集まるようになっています。しかし、このスタディツアーで実際に見ることができたものは、日本に伝わってくる部分的な報道から想像されがちな「テロとの戦争」の扇情的なイメージとは、かなり異なるものでした。一方では、ムスリム系市民の社会的な地位向上や、フランス市民としての平等の実現をめざして、市民社会の側からも、行政の側からも、多種多様な取り組みが行われていますが、しかし他方では、ムスリム系を含めた移民・移民出身者への排除は社会に根深く存在し、さらには問題の原因を排除される側に帰すような政治的動向も見られます。このようにフランスの問題を多面的に調査したことにより、21世紀における文化的・宗教的コンフリクトの複雑な様相を捉えていくための視点を学生が身につけたことが、本事業の主要な成果と言えるでしょう。

パリ大モスク。第一次大戦で戦死した植民地のムスリム兵士を称えるため仏政府の資金により建設。マルセイユ中心部の移民街。モスクの入ったビルも見られる。周辺の再開発が進む。ヴェニシュー市マンゲット地区(リヨン近郊)の社会住宅。

2018年9月

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