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Exchange Students活動記録

活動記録

在日アフリカ出身留学生へのオンライン授業に関するアンケート結果

2022年6月28日

日本・アフリカ大学連携ネットワーク(JAAN)では、JAAN加盟大学に在籍する在日アフリカ出身留学生にオンライン授業に関するアンケート調査を行いました。そのアンケート結果が公開されましたのでお知らせいたします。

【調査結果】オンライン授業 ~感染対策がうむこころのソーシャルディスタンス アフリカ留学生の声~

下記に概要を転載いたしますが、回答内容の詳細は上記リンクからご覧いただけます。

Ⅰ.調査目的
本調査(アンケート)は、在日アフリカ留学生がコロナ禍で抱えている問題を調査し、留学生への大学の支援の在り方について考察することを目的としている。

Ⅱ.調査概要
1. 調査対象 JAAN加盟大学に在籍中の在日アフリカ留学生
2. 実施期間 2022年4月21日~5月15日
3. 調査方法 インターネット上のアンケートフォームに入力し、データを回収
4. 回答件数 122件(13大学)

Ⅲ.調査結果
 オンライン授業は感染対策として有効である一方、社会と交流できないなどデメリットもあり、一長一短であることが分かった。留学生からみたオンライン授業のメリットとして、通学が不要(通学費削減、通学時間の有効活用、悪天候時での利便性)、受講場所を自由に選択でき快適、録画授業は自分のペースで遂行でき気楽などの意見があがった。一方、デメリットは、対面ではないことによる弊害、通信の問題(高額な費用及び不安定な環境)、集中力低下、孤独感、授業の時間制限による支障、疲労感があげられた。留学生の65%は大半の授業をオンラインで受け、58%は自宅で受講しているとの結果が出た。

Ⅳ.考察
 オンライン授業のデメリットを総括すると、2つの問題が浮き彫りとなった。一つ目の問題は「孤立」である。不安定な通信環境によりコミュニケーションが取りづらいことに加え、対面ではないため教員/学生間と交流がないこと、更に自宅で受講しているため、社会から孤立しやすくなることが分かった。2つ目の問題は、「授業の理解度の低下」である。通信環境や受講場所により集中力は途切れ、教員の表情/仕草が見えないことで授業内容についていけず、更に制限された授業時間、録画授業により教員に質問ができない環境に立たされていることが分かった。言語も習慣も違う異国の地で生活している留学生がオンラインのみで授業を受講する場合は、社会からも授業からも孤立しやすいため、留学生が教員や受入大学に気軽にコンタクトをとれるような雰囲気づくりや整備が大切になりそうだ。