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ASCセミナー

第68回「妖術と共にあること――カメルーンの農耕民バクウェレの民族誌」

2022年7月27日(水) 17:40~19:10(JST)

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現代アフリカ地域研究センターでは、日本アフリカ学会関東支部との共催で第68回ASCセミナーを開催します。今回お話しいただくのは、椙山女学園大学人間関係学部の山口亮太氏。コメンテーターとして、名城大学外国語学部の津村文彦教授にご参加いただきます。

中部アフリカをフィールドにする文化人類学者、山口亮太氏が、同名著書(明石書店、2022年)を基に講演します。妖術エリエーブと「共に」暮らす農耕民バクウェレを取り上げて、呪いとは別の側面から妖術を論じます。

◆講演者:山口 亮太 氏(日本学術振興会・特別研究員RPD/椙山女学園大学人間関係学部・研究員)

◆コメント:津村 文彦 氏(名城大学外国語学部・教授)

◆演 題:妖術と共にあること――カメルーンの農耕民バクウェレの民族誌

◆要 旨:人類学の用語としての妖術は、無意識のうちに神秘的な力によって他者に不運や病などをもたらすことを指しており、それは潜在的・顕在的な人間関係のいざこざに根ざしたものであると考えられてきた。
本発表では、中部アフリカに位置するカメルーンの農耕民バクウェレの妖術、エリエーブに焦点をあてる。バクウェレたちが語るエリエーブにも、他者に不運をもたらすという側面はあるものの、特に不運にも人びとのあいだのコンフリクトとも関係がなさそうな語りも多い。本発表では、エリエーブと持ち主の身体・生命の結びつき、持ち主の主体や人格のあり方、エリエーブを介した人間と森の動物にまたがるライフサイクルなど、バクウェレにとっての「妖術と共にあること」を論じ、不運やコンフリクトとは違う確度から妖術を論じる可能性を検討する。

◆日 時:2022年7月27日(水) 17:40~19:10(日本標準時)/8:40~10:10(グリニッジ標準時)

◆場 所:オンライン(Zoomミーティング)

◆使用言語:日本語

◆参加費:無料

◆参加をご希望の方は、こちらより事前にお申し込みください。定員:300名。申し込み〆切:2022年7月25日(月)。定員に達ししだい締め切らせていただきます。Zoom情報は7月26日(火)に登録メールアドレス宛てにお送りします。

◆共催:現代アフリカ地域研究センター、日本アフリカ学会関東支部

【報 告】

第68回ASCセミナーは、オンラインで実施し、約46人が参加しました。

山口氏の発表ではバクウェレの妖術の特色と人間の捉え方のつながりなどが論じられました。コメンテーターからは、バクウェレの死生観や妖術の公共性の話などの質問があり、活発な議論が交わされました。

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