プロジェクト
TReND × 出雲市 共創プログラム
多文化共生の先進的な実践と、地域に息づく文化とを接続する、共創の拠点
期間
2026年度~2028年度
関係機関
出雲市
株式会社CNC
株式会社People Cloud
株式会社COTEN
関係者
中山俊秀(東京外国語大学)、古川高子(東京外国語大学)、小林真也(東京外国語大学)、牧野寛(株式会社People Cloud)、Alina Shaidullova (株式会社People Cloud)、矢田明子(株式会社CNC)、深井龍之介(株式会社COTEN)
キーワード
J-PEAKS
地域創生
多文化共生
最終更新 2026.04.17
外大出雲拠点
多文化共生の先進的な実践と、地域に息づく文化とを接続する、共創の拠点
学際研究共創センター(TReND)は、出雲市との連携のもと、多文化共生の実践と地域文化の継承とを接続しながら、地域における関係形成のあり方を現場に根ざして検討する取組を進めています。
東京外国語大学にとっての研究の社会実装
東京外国語大学にとっての研究の社会実装は、技術を社会へ実装する際に現地社会の文脈を提供することにとどまるものではありません。東京外国語大学が蓄積してきた多言語・多文化の知見、人間の関係形成や相互理解に関する人文・社会系の知見そのものを、国際化する日本社会の現場において実践へと接続し、社会の中で機能する形へと展開していくことを重視しています。
その際、既に整理された課題に対して知見を提供するだけではなく、地域の現場に入り、人と出会い、そこで生まれる具体的な実践や関係形成のあり方と向き合う中で、新たな問いを見出していくことを重視しています。東京外国語大学にとって、社会実装とは、知を外部に適用することにとどまらず、現場との往還の中で問いを立ち上げ、その問いを次の実践や研究へとつなげていく営みでもあります。
出雲での取組は、多文化共生を理念として語るだけではなく、地域文化の継承や人と人との関係づくりを含む現場の実践の中で、多文化共生をどのように社会実装していくかを考える試みです。現場に入り、人と出会い、そこで立ち上がる問いを記録し、次の実践へとつなげていくこと自体を、東京外国語大学ならではの研究の社会実装の一部として位置づけています。J-PEAKSは、そのような人文・社会系研究の社会実装の射程を広げ、大学の研究力を社会との接点の中でスケールさせていくための挑戦の場でもあります。
外大出雲拠点は、東京外国語大学と出雲市との包括連携のもと、地域に息づく文化と、多様な背景を持つ人々がともに生きる実践とを接続し、その営みを継続的に記録・蓄積していくための拠点です。さらに、出雲を拠点に活動する地域企業との協力関係も踏まえながら、自治体・企業・地域・大学の協働の基盤形成に取り組んでいます。



設置の背景
出雲は、多文化共生の実践という点において、先進的な蓄積を有する地域の一つです。多様な背景を持つ人々が地域社会の中で関わり合い、暮らしを営んでいるという現実は、多文化共生を理念として語るだけではなく、具体的な関係のあり方として考えるための重要な基盤となります。
同時に、出雲には、長い時間をかけて形成されてきた地域の文化や営みが、現在の暮らしの中に息づいています。TReNDは、多文化共生の実践と地域文化の厚みとが同時に存在するこの地域に着目しています。そして、人々がどのように関わり、関係を築き、地域の営みを支えているのかを、実践と記録の両面から捉えていきたいと考えています。
外大出雲拠点における取組の柱
地域文化の継承
地域に息づく文化や営みを、現在の社会の中でどのように継承していくかを、多様な主体の関わりとともに検討します。
多文化共生の実践
年齢、出身、国籍、立場の違いを越えて、人々が地域の営みに関わることのできる関係のあり方を、現場の実践を通じて検討します。
共創モデルの形成
自治体、企業、地域住民、学生、大学が関わる実践の蓄積を通じて、地域文化を基盤とした協働のあり方をモデルとして整理し、発信していきます。
2026年度の主なプロジェクト
出雲の祭り文化継承プロジェクト
祭りを単なる年中行事としてではなく、地域文化の継承、多様な主体の参加、地域社会における関係形成が交差する実践の場として捉え、記録と対話を重ねながら、その継承のあり方を地域とともに考えていきます。
博士後期課程学生スタディツアー
MIRAIプログラム等と連動しながら、博士後期課程学生が出雲の現場に入り、地域の実践にふれ、自らの研究や問題関心と社会との接点を捉え直していく機会を設けます。現場での経験を通じて、新たな問いや研究の広がりを育てていくことを目指します。
取組の特徴
外大出雲拠点の特徴は、出雲市との包括連携を基盤としつつ、地域企業との協力協定も含めて、多様な主体が継続的に関わる枠組みを形成している点にあります。
地域文化と多文化共生の双方を視野に入れながら、自治体、企業、地域住民、学生、大学がそれぞれの立場から関わることで、単発的な企画ではなく、関係の蓄積を伴う取組を目指しています。
記録と発信
外大出雲拠点では、取組の実施に加え、その過程で何が起きたのかを記録し、発信していきます。
どのような人が関わり、何を経験し、どのような変化が生まれたのか。地域文化と多文化共生が、現場の実践の中でどのように接続されていくのか。そうした過程を丁寧に可視化することで、出雲で育まれる共創のあり方を、他地域にも開かれた知として蓄積していくことを目指します。
こうした実践の蓄積は、東京外国語大学がJ-PEAKS事業の中で取り組む「信頼の持続性」を、地域の現場において具体的に考えていく試みにもつながっています。